「人はどうして、悲しくなると海をみつめに
くるのでしょうか
港の坂道 かけあがるとき涙も消えると思うの
でしょうか」
海をみつめにいくのは
とっても好きで
山もそうだけど
魔法にかかったようについついずっと
みつめてしまう
詩人なら
人は、生命は海からうまれたのだから
などということになるのでしょう
海の色はかわる
たとえば、雨模様の日に
空と海の境目をじっとみつめるなんて
その変化していくところの色が
思いのほかいとおしくて
動けなくなる
二十代までは
いちばんきれいに思う色は青と
誰かがいっていたが
比較するのでなく
やはりいつまでも
そして普通にというか自分に
しみついた感じで
海の色、海をみることが
好き