天空のお花畑

昨日、NHK BSにて、大雪山高山植物の生き方といっていい
ドキュメントをやっていました
ミクロの世界について、カメラワークが冴えていました
早送りしたり、当然ズームアップしたり。なかなかこれだけの
なまなましさ、そして知識を、本から得ようとしたら
膨大な時間がかかりそうなこと、見事に表現していました


植物そのものの、名前を思い出せないのが
ちょっと残念。りんどうの仲間、チングルマ
花は咲かせながら、色をかえるもの、そして
虫がきたときのみ、花粉をだす、花


途中で、植物学者が、人間はこの地球のいわば、新参者
たかだか、10万年ですよ、となり、植物は数億年
花が咲く植物で1億年は生きてるんです、という解説をしていました


りんどうの仲間は、一日に何度も、花をひらいたり閉じたり
するのです、といって、実際、その花のまわりに、雪渓から
持ち込んだ、雪をならべて、温度をさげると、ものの5分と
経たないうちに、花がすぼむのですね。


はなばち、(これも正確な名前を思い出せない)は、あるタイミングで
同じ花をめぐるのだといいます。これは、はちのほうに、そのタイミングで
一番、蜜をだしてる花というのがあり、それを知っていて、ある日は
同じ花ばかり、めぐるというのですね。これもすごい


ちんぐるまは、太陽の向きにあわせて、向きを(一日のなかで)ぐるっと
まわるように変えるといいます。これは、どういう効果があるかというと
おわんの形のような花のなかが、あったまりますから、そのぬくもりを求めて
虫がくるというのです


見ていて、感じるのは、植物の生きる、子孫を残すというのに
緻密かつ、必至な姿ですね。生きるということは、こういうことに
ならなくてはね、と教えられる気がいたしました


壇蜜さんというタレントが、「もし、自分がこの花畑のひとつの
花だったとしたら」などと、空想めいたセリフを
いうのですが、人間はこうはいかないかもしれません


ときどき、生きるってことに、貪欲なこと、っていうのが
生きてくそのものに、いかに大事なことか、と思います
「小さな賢者」と番組で呼んでます。大雪山は、雪から地面が
でるのは、年間で3か月とのこと。だからその時間を大事に
するということ。


大雪山は行ったことがないのですが、山に行くと、やっぱり
植物が、したたか、かつ力強く生きてるということを、感じます
学びたいとも思います


一昨日は、山種美術館に、速水御舟の絵を見に行きました
そのなかで、軽井沢でみつけたという、ブナの幹の絵がありました
そのブナは、おそらく、あることが、やすらぎになるような
そんな、木なのです
立派な太い木をみて、その近くにいると、それだけで、深呼吸が
したくなり、身体のなかに、いいものがはいってくる感じがします
小さいですが、おそらく大雪山高山植物たちも、いいものを
まわりに発してる、そんなふうに、想像しながら、映像に見入りました