じいちゃんの思い出

私鉄をのりついで、20分くらいのところに
楽しいじいちゃんが住んでいました
いつも、笑顔、いけば、面白い話、おいしいごちそう
人がいつもいる、にぎやかなおうちで、迎えてくれました


あとで、聞くと、クリスマスケーキは、近所の分も
含めて、7つも買っていたというのですから
自分にとってだけではなくて、いろんな人から
慕われていたといっていい、ある意味、私からみたら
夢の国の理想のじいさんかもしれません


自分で商売をしていたという話を
聞きました
どうも、「人海戦術」で行う仕事って、いまはもう
ないでしょうけど、50年前くらいまでは
ずいぶんあったのでしょうね
そういう、仕事をもってくる、能力があったのでしょう


あるとき、行ってみると、しこたま、おいしい、いかの塩辛が
つくってありました。特製なんです。いかの足に食べやすいように
きれめが包丁ではいっています。なんて手間のかかってるのでしょう


人をひきつける、ものをもっていました
おそらく、人と相対していて、相手がどんなことを
のぞんでるのか、見抜き、ときにはそのことを
ストレートに言ってしまう、胆力といったことが
あったのでしょう
その心意気に、心酔した人がたくさん居ました


人がいつも集まる、家。近所のおばさんは
お客としてでなくて、台所を手伝うのに
二日とおかず、来ていました


胆力ある、おじいさんに、話をきいてほしいといって
集まる人も多かった
とにかく、人の中心にいる、じいさんだった
そういう存在をいま、思い浮かべられるということも
実は、しあわせな、ことなのかもしれません


社員の人に、人の話を聞くのが大事と言います
そして、このところ、思うのは、河合隼雄先生も言ってる
人の話を聞くのは大事、そして、もっと大事なのが
聞いてる、自分自身がどれだけ、豊かなものをもっていられるのか
自分の内面がどれだけ、豊かか。そういうことだと。


そうなのです。人の話を聞いて、そのことから、「響きあう」ような
自分の豊かさがあると、お互いが豊かに、幸せに
なれるということが、あるのではないでしょうか?


このおじいさん、面白そうと、話をして
響きあうように、楽しい笑顔と、本質をいう、胆力がある
そうだと、思って慕う人がでる
この空間というか、響きあいは、それで、もう価値といっていい
でしょうね


私にとっての、楽しい、そして、追い求める理想としての
じいちゃんの思い出。貴重なことです