美しいものへのあこがれ

出光美術館 「水墨の風」という展覧会


水墨の、美しさを、伝える工夫が随所にあると感じました


雪舟さんが、影響を受けたという、牧谿さん、玉澗さん
そのぼかし、なぜ、人間の感覚、手は、こうまでして
繊細な動きをできるんだろうという、そういう、すごさ


そして、水墨のよさを、たっぷりみて、時代はさがり
江戸時代の画家、浦上玉堂の繊細な絵がでてきたのです
酔って、描いたとしるしてあるということなのですが
これが、酔って、かけるとしたら、その人はもう、なんていうか
どんな感覚をもってる人なんだろうと、また驚きです


浦上玉堂という名前は
昨年、東京ステーションギャラリーで、川端康成コレクションを
みたときに、凍雲篩雪図で、気になりました


実はそのときは、その墨の世界の良さが、そんなには
目にはいってこなくて、ふん、そうですかと
ながしてしまっていたのですが


今回、出光美術館で、水墨の良さをたっぷりみせてもらった
後にみた、浦上玉堂の存在感は、けっこう、なんていうか
あざやかでした


繊細で、かつ、ゆったりしてる


これ、なんていうのでしょう。
生き方の、ひとつの理想といっていいのでは、ないでしょうか


今回、出光美術館が展示した、水墨の世界は、高い、ゆったり感と
いっていい、と感じています
人間性というか、人間生きる存在として、とても高いところに
いる人が、素朴な交流のゆったりしたところ、こそ、人生の楽しみ
行きつく先にある、心の交流だと、教えてくれている
そんな、絵の数々だと、心にしみたのです


人間は、美しいものに、あこがれをもつもの
私のいまのレベルだと、美しいものを、感じてるその人の人柄に
ひかれて、おそらくこの人が美しいと愛でてるものは美しいのだと
そう思って、一心に自分にインプットしてるような
そんな、ちょっとはずかしいですが、そんなとこ、ですね


美しいものと、理想の生き方は、たぶんお互いが行き来する
そうした、概念、そうした存在なのです


あこがれを、もつ、そのことから、はじまると
思っています