とろろ、その力

おいしい、とろろを食べました
おいしさ、というのを言葉で語るというのは
なかなか、難しいと思うのですね
地味なのだけど、しみる、といいましょうか


肉や魚みたいに、はっきりとしたうまみ
とは、ちがうように思うのです
身体にしみてくる、そんな、良さ、味というより
滋養といったらいいでしょうか


ごはん(麦まじり)と食べました
このなつかしさが、こみあげるような感じ


太い蕎麦と食べました
これまた、蕎麦にからまる、とろろのなんとも
うれしさ、みたいな


いま、ここに文章で表現しようとしていて
「なつかしさ」ということがでてきました
これは、どこかで食べてる味だから?
なのか、かつておいしかったという記憶を
呼び覚ますこと、この快感に似たものを
このとろろを、食べることで喚起されるから
なのか?


おそらく後者なのではないかと、思いながら書いています


おそらくは、「水」がポイントだと
途中から気が付きました
お茶にも、米の研ぎ汁にも、もちろん
とろろを伸ばしてるだしにも、使われてると
思われます


水がやわらかい
水は、すべての根源ですね
水がいいから、すべてのものが引き立ってくる


ああ、うまいな
ああ、身体のなかに力がみなぎってくるな


これは、水の力も大きいのだと


そして、いっしょにいる人のいいところを
ひきだすのなら、この水のようにありたいなと
感じるのです
水はすべての根源
水がなくては生きられない
水がなくては、料理も、なにもできない


いい料理、いい時間を過ごせました