花見は、梅のほうが多かった
そういう指摘をする、歴史に関わる文章を
読んだことがあります
梅の花は、寒いなかで、もうすぐ、春だよと
告げてくれるようで、うれしくなります
生まれ育った家にあった、梅の木。
まだ自分が10代のころは細くて
つける、花もまばら、という感じがしていました
それが、いつからか、幹は太くなり、玄関の扉を
あけて左側は、花が咲いたときはぱっと明るく
みえるくらい、咲かせていました
ウォーキングをするいくつかのルートのうちの
ひとつで、暮れのうちに咲きだす、寒梅というのか
花の早い梅の木があります。お正月は初春とも
言って、春のことをさすということもあるのかも
しれませんが、寒さはまさにこれからが本番
そういうなか、咲きだす梅は、とても気持ちがいい
鎌倉の瑞泉寺の梅は、だいぶ、遅咲きです
鎌倉の寺というのは、たいてい、裏山とみえる
ような、斜面にたてられています。瑞泉寺は
庭がとてもいいのですが、午前中はひざしが
とどかないのです
だから、かなと思うのですが、梅は遅い
いつだか3月の中旬に行って、まだこれからの
花もあったように思います
瑞泉寺は、静かです。四季おりおりの花があります
そして、寺へのアプローチがとてもいいのです
山門をくぐって、拝観料を払い、左に梅林をみながら
坂がみえてきます
この坂が、とても、緑に囲まれて、たたずまいが
いいのです
坂をあがり、もうひとつ、門が見えてきます
この門をくぐると、お寺の建物があり、花が
咲いてる庭にでます
瑞泉寺は、何度も行って、「静かな寺」の私の
なかでの一番いいお寺というか、静かなお寺はと
聞かれたら、まっさきに思う場所になっています
ときどき、梅をみたくなります
横浜で、梅の名所といえば、三溪園です
種類も豊富、池を囲むように梅林があり、おそらく
作った人は相当、梅が好きだったのだと、思い至ります
原三渓という方は、アートに造詣が深い方で
何人もアーティストを支援していたと聞きます
梅を好んだということも、そのあたりとつながりそうで
いつか、調べてみたいです
フルタイムで働いていると、なにかと時間に追われていて
花を愛でる、そういう時間がなかなかとれない、と思いますが
できれば、ひと月に一度、くらい、そういう時間を
もって、自然との対話を楽しめたらいいなと思います