アーティスト、ゆかりの土地

作家のゆかりの地に行って、その作家への
思いがつのり、好きになっていく
このことは、極めて普通ともいえるのでしょう
なぜなら、作家の感覚を共有するということが
あるからですね


大好きな土地、信州、安曇野を愛し、くりかえし、絵に
描いた、山下大五郎は、とても親近感を持ってみることが
できました。特にその土地について、自分たちはもう好きという
感覚があって、同じかどうかはわからないですが、かなりの
気持ちを持って、安曇野を愛した、山下のことは、まるで
同級生?なんていうと、軽いのですが、相当な好感をもって
最初から絵を見たことを思い出します


フランスに旅行して、週末に一度、郊外にでかけました。
パリ中心から90分から120分くらい、車で北東に
走ったところに、ジェルブロアという街、いいえ村が
ありました。ちょうどバラの季節で、そこそこ訪れる
人も多い、バラの村といっていいでしょう
そのジェルブルアを愛し、自ら手がけたという、バラの庭を
もったという、アンリ・ル・シダネルの作品を
東急、Bunkamuraにて見ることができました
バレルコレクションの展示です


バレルコレクションは、マネ、ドガ、といった印象派
画家の絵という案内でした。ゆえにシダネルの作品が見れる
ということは、期待していなかったのです
その場所に行き、シダネルのなにかを知りたくなっていた
自分としては、とても、うれしくなりました


こういう、偶然の符合ということが、作品や作家を
より、気持ちのうえで近づけるということがあります
ちょっとぐぐってみると、大原美術館には作品が、あるようなので
でかけてみたくなりました


作家、ゆかりの地に行って、その作家を思う
このことが、すごく、いい、自分にはいってくるなにかを
見つけられる、ということ、去年、思いを強くした
ことがありました


富山県、福光という土地があります。棟方志功が戦中
疎開、また戦後も住んだという場所です
光徳寺でみた、松の絵(華厳松)。
不思議なのです。解説してくれた、前住職の奥様が
いうところ、棟方志功は、とてもひどい近眼だとのこと
そして、この大胆な筆遣いの、絵を、すごい速さで描き上げる


そう、棟方志功というと、すごい速さで、なんというか
独特の世界の絵を描いていて、自分にしたら「前衛」というか
なにか、相いれないものを感じていたのです


ですが、この松の絵に会い
そして、柳宗悦が、解説でいってるところ
「自分は自分の絵に責任がもてない」と棟方志功が言ってるのは
なにも、無責任という方向にとるのはむしろ、おかしくて
人間のレベルでは、およばない、つまり神のレベルになる
人間としては、責任がとれないと受けとることが、正しいといった
ことを、書いてること
そこで、はたと、この天才について、見方を変えることが
できたのです


福光にいったからこそ、感じれたなにか、かもしれません


今日ブログを書いていて、棟方志功にもゆかりの土地
倉敷に行きたいなと、思いました