木の話

「木を植えた男」 ジャン・ジオノ
南仏プロヴァンスの荒地に、どんぐりをひとつひとつ
埋めていくという、たいへんな熱意と継続力を
30年という時間をかけて、やるという物語


絵本を読んで、かなり印象が深く、手元に残したのを
覚えています


昨日、金原明善という、静岡天竜川の治水、治山を手掛けた
明治の人、水を治めるには、山だと気が付いて
自らの植林、そして、事業として林業を起こし、製材所
であり、物流、さらには銀行という産業を興し
雇用を生み出し、まさに、その町、国を興したといっていい
活躍をしたことを、テレビでみました


↑のジャン・ジオノのストーリィ、についても
山が治まることで、下流の町が豊かになっていく
ということにつながってる


文章ではそのすばらしさが、伝わらないのですが
(だから、絵本って素晴らしいなとも思うのですが)
たいへんな時間、大変な人の思い、またそれを受け止める
人と人との絆。こういうことがあるのだと
想像します


昨日のテレビの、司会、解説を行った、歴史学者
磯田道史はいいます。100年後、といった自分の孫、ひ孫の
生きる世の中がどうなのかって、想像する想像力って
人間の優れた英知のひとつなんですと。
そして、いま、「令和」の時代は、「いまがよければいい」
「自分がよければいい」こういった考えに傾いて
いないか、とても心配ですと、言いました


想像力。世の中が世知辛くなり、確かに「いま」しか
考えられない人が増えたのを、感じます
おかしいな、いやだな、そう思いながら、いい処方箋は
みえてこない、とも思うのです
少なくとも、自分自身、想像力を鍛えて、人間として
そして、これから生きるこの後の世代に対して
恥ずかしくない、考えと行動をしたいと、思うのです