オンライン会議

テレワークが、働き改革にいい影響がある
という記事を読みました


エビデンスとして、日経新聞、2020/4/21 夕刊第二面
レノボ・ジャパン デビット・ベネット氏による、
オンライン会議の効率性をあげる意見。


「目的を明確にすることが大切です。事前に目的と
資料を共有し、論点を絞る必要があります・・・」


実際のところ、この2週間ほどで、オンライン会議をやる
必要があり、事前にレジュメを用意し、それをみながら
やるということで、一定の成果をあげられる
そういう感覚をもちました


このベネット氏に、反対するつもりで、以下のことを書くのでは
なくて、自分なりに「深めてみたい」ゆえ、思ったことを
書いてみます


岩波文庫 「忘れられた日本人」 宮本常一 より

前略

そういう場での話し合いは、今日のように論理づくめでは
収拾のつかぬことになっていく場合が多かったと想像される。
そういうところでは、たとえ話、すなわち自分たちのあるいて来、
体験したことに事よせて話すのが、他人にも理解して
もらいやすかったし、話す方もはなしやすかったに違いない。
そして話の中にも冷却の時間をおいて、反対の意見が出れば出たで
しばらくそのままにしておき、そのうち賛成意見が出ると、
また出たままにしておき、それについてみんなが考えあい
最後に最高責任者に決をとらせるのである。


この記述は、参加した人が、なるだけ「腑に落ちる」話し合いの
しかたの、日本人がしてきたことを、表現してるといっていい
そして、この様子は、そのまま企業の場に持ち込むのがはたして
いいのか?というと、私の思いは以下のようになる


通常の意思決定においては、このような時間をかけて、は
できるものではない。そうかといって、すべて「効率」だとか
だれかに頼る、意思決定みたいなものが、いつも、いつも
であるのは、どうしたものか?


オンライン会議で、うまくいかないのは、意思決定、それも
「時間をかけるべき、意思決定」と思っています
時間をかけるべき意思決定というのが、企業のなかにあっていい
というか、あるべきなのだと、感じるのです


その時間をかけるべき意思決定、これは意思決定と呼ぶには
「ずれ」があるかもしれません。ひとりひとり、企業の構成員
つまり、社員であれば、「考え続ける命題」といっていいかも
しれません


少なくともこの10年、「話し合いを大事にする」ということを
当社ではやってきました。実践、実務と話し合いを繰り返して
そこには「気づき」があり、お互いの意見を、認め合うことで
でてくるヒント、頭をシャッフルさせて、自分がなにをすることが
大事なのかということを、まさに「腑に落ちる」ということを
伴って、理解する


ちょっと深めてみて、思うのは、こだわるべき、意思決定と
通常の意思決定をわけるということに、なろうかと思いました
つまり、こだわるべきこと、は、なんなのかを、参加者で
共有し、こだわるべきこと、以外については効率も追及する
こだわるべきことについて、効率より、優先される大切なものとして
時間をかけ、お互い考えるということに集中して、続けていく
そんなことを、やってみたいと思いました