今年の夏、高崎タワー美術館にて、見た
上村松園の、美人画がとても、よくて、上村松園ブーム
といっていいことが、自分にあります
美人画というのは、どれも、似てるしそんな、昔の風俗の
女性の魅力といったことが、そんなに自分の目に入ってこなかった
といっていいことがありました
この数年、印象派のドガ、そして、マネが描いた
美人画といっていい、肖像画をみることで
美人画そのものへの、呼び水になったと思っています
ご存じルノアールも、とても愛らしい少女であり、女性像を
残しているのですが、ドガやマネは、ルノアールの
愛らしさとは、別の、そう、都会のちょっと、アンニュイなムードの
女性の表情を、映し出してるように思えて、惹かれます
思い出しました、ルノアールの、都会のダンスの女性も
その範疇にいれてもいいかもしれません。
ドガ:ピアノの前のカミュ夫人
マネ:フォリー:ベルジェエールのバー
上村松園の美人画
じいっとみていると、瞳、まゆ、口元が
生きてるように、目に映るように、思えるように
なってきました
この夏の高崎タワー美術館のテーマが「線の美」
なのですが、「絹本」に、一度しかない、それっきりの
本番を描く、そういう描き方をしてる、日本画。
その線が、それは、言葉でなんて、表現できない
微妙さ、やわらかさ、そして「凛」としたもの
迫ってくるのですね
絹本に一度しかない、そういう描き方というのは
「いちばんやさしい、美術鑑賞」 青い日記帳で
読んで、はっとしました
洋画の油絵であれば、何度もなぞって、色を重ねることも
できる。だけど、日本画で使う岩絵の具は、混ぜる
なんてできない。描くのは、一度の、それきりの真剣勝負だ
そして、上村松園でいえば、スケッチ帳に習作になる
線を幾度も描いているのがわかるとつづられます
上村松園は、高い芸術を表現できる人というのは
高い人格を持ってるのだと、自らの言葉で書き残しています
その域に達した自分がめざすところも、はっきり
描いています
その、高さが、見てるこちらも、凛とさせると
言っていいかもしれません