カラーフィールド

カラーフィールド 色の海を泳ぐ を見る


リーデル・ズーバス 「開拓」
この絵の前で、しばしたたずんでみる
意味をとか、どの色がなにを、どう表現なんて
考えない。ただ、夜明けのマジックアワーになにか
インスピレーションがあったのか?とかふと
思うと、水色がすごく、印象的だ


今回9人の作家の競作といった感覚のある、展示。
そして、解説にあるように何を描くかというより
どういう手法で、描くかということに、エネルギーを
そそいでるように、見えます


リーデル・ズーバスでいえば、ジェッソを下地に
つかって色の組み合わせに、こだわったというこれも
解説にありました。そして、その色がこちらに、アピール
するなにかは、DIC川村記念美術館、館長の水越雅信は
今日の困難な生を全うする私たちの勇気と活力になってくれる
と、あいさつのなかで、いうところの、気持ちに少し
共感できると、思いました


色とは?と、なればなんとも、いい説明というのは
難しいですが、想起するのは、やっぱり、マティスなのかなと
自分のなかでは、思います
原田マハが、ジベルニーの食卓のなかで、物語にした
マティスの、アートへの、こだわり。南フランスにおける
その光あふれる土地のもつ、明るさ、色彩の鮮やかさを
追っかけていた、マティス。そして訪れる人を
その、こだわりの自分の家、アトリエに招くという、その
マティスにあこがれる、自分としては、色彩は、もてなす
要素だといいたくなる、感じがします


今回の展示には、色、そのこだわりの、ひとつのなにかなのだと
思うのですが、黒だったり、白というか透明だったり、自分の色の
概念を、ちょっとまって、といいたくなるような、そういう展示も
ありました


どうも、私を含めた、しろうと、凡人は、いくつか、色があわさって
特に明るい色があわさって、まさにマティスの絵画のように、ポップな
感覚があって、色を楽しんでるとか、言いたくなる感じをもっています
ところが、音楽でいえば、心地よい、リズムであり、メロディを
なにかしら、とびだした、ハードロックもそうかもしれないですが
そういう要素、とびだした、要素があって、また楽しむということが
くっきり浮かび上がるということも、あると、想像すれば、やっぱり
「極地」といったことも、ふれてみる、というのもあり?でしょうか


DIC川村記念美術館は、木立のなかにあって、夏の暑い日では
ありましたが、その存在自体が、ひとつ、涼感といったものを
感じさせてくれる、そうした、存在だと言えそうです
美術館のある、敷地におりていくそのゲートのところに、佐藤忠良
彫刻があったのも、私としては、うれしい、最初のあいさつと
言っていい。また美術館の建物にはいって、最初の作品が
マイヨールの彫刻というのも、これまた、いい感じです


佐藤忠良はおそらくは、ロダンもでしょうが、マイヨールといった作家を
意識して、彫刻を続けたのだと、思います。まえにもこのブログに
書きましたが、佐藤忠良の作品は、遠くからみても、あ、忠良さんの
作品だと、見えるそういう、個性があります。もちろん、ロダン
マイヨールもそうです。そしてあらためて、マイヨールとこうして
近いところで、みてみたりすれば、「どちらも、素晴らしい」と
いえる、すばらしさなんじゃないかと、感じます


カラーフィールドの展示は、活力はもらえたと、感じます
勇気も、ほしい、そんなふうに帰ってきて、思っています