NO BUT

NHK 英雄たちの選択 3月1日放送の、徳川吉宗の、禁書緩和令
磯田道史氏は、「NO BUT」という方法を用いてると、解説します


キリスト教を禁止した、流れで、禁書令がでた(1630年)これ
頑なに守るとすれば、西洋の新しい学問が学べない
そこで、NO BUTだというのですね
だめです、しかしながら、こういう条件なら、いいとしましょう
これが、禁書緩和令だと、解説します
ここでいうなら、基本だめです、だけど理工の書については
よしとしましょう。なぜなら、キリスト教と関係ないから。


この考えは、現在でも、学ぶべきだ、と、磯田氏の解説は
続きます。企業においても、行政において、「ダメな組織」に
共通なのは、「過去にこういう判断したらか、今回もだめ」
という判断ばかり、してるところだと、言い切ります


確かに。一度判断してしまうと、それを踏襲しようという
流れを作りやすいのが、凡庸な組織といっていいでしょう
今は、変化の時代です。今必要なのは、このNO BUTの考えと
いっていいかもしれません


つづけて出てきた、大学の先生は、この禁書緩和令があったから
幕末にかけて、学んでいる、志ある人が、でてきて
それが、ひいては、明治維新の成功につながったのだと言っていいと
解説します


日本の19世紀において、識字率が高くて、そうしたことの
積み重ねが、明治以降の工業化、産業化に大きく貢献した
という話は、前から知っていましたが、徳川の中興の祖と
言われる、徳川吉宗のこうした、政治判断が、そのひとつの
後押しとして、大きなものがあるというのは、眼から鱗でした


確か、これも出どこは、この番組だったかと思いますが
幕末、ペリーがきて、幕府が弱腰にて、その言いなりに近い
形で、開国した、と、教科書などに描かれていますが
事実はそうではないという、報道をしていました


なにかというと、時の幕府は、今、どこか外国と開国関連の
交渉はせざるを得ないのを、事前に判断し、かつ、そのなかで
アメリカが適当という判断をして、ペリーに会い、また
準備して、日本のいいところ(力士を見せるなど)工夫して
交渉したというのですね


教科書に描かれてるのは、明治の薩長政権の意向が大きく
影響しますから、江戸幕府のことは、どうしてもネガティブに
書いていく傾向がある


実際、ほんとうのほんとうに、どういう状況だったのか
知りたくなりました


明治維新ということがあって、今の日本があるのは
疑いないことに違いないのですが、おそらくはそうした基盤
といったことは、江戸時代に、積み重ねられたものということが
ずいぶんあるのだと、想像します


ごく最近も、2022年にはじまった、戦争のことを、思う時
簡単ではない、歴史的背景を想像し、ヨーロッパがいかに
戦争を続けてきたのかということを、感じました
一方、17世紀から、内戦のない、日本というのは、いかに
素晴らしいか、感じたのです