人が育つ、植物が育つ

人の成長について、後押しなりしようという自分がいて
なにができるのか、というときに「植物を育てるように」
というイメージだと、河合隼雄先生は著書のなかでいいます


植物を育てるのに、無理になにかするというのは
だめで、やっぱり、見守り、待つという態度だと
いいます


どこかにしまわれていた、植物の種。その種に土と適度な水と、太陽を
与えることで、芽をだし、葉を伸ばし、花を咲かせることができる
と、河合先生はいいます


こうした、カウンセラーがやるべきこと、あくまでイメージですが
そういうことを思いながら、人の成長の後押しということを
やってきました
育つなにかを、自分でみつけて、育ちつつある人
実は、自分が育つ要素というのは、まわりにあるのに
気づかず、また気づいていたとして、そのことを自分の栄養に
できず、うまく育つということが、できない人


大事にしてるのは「気づく」ということです
自分の言葉で、自分がなにをやってるのか、はたしてチームのなかの
存在として、貢献できてるのはこれこれ、実は求められているけど
そこまでできてない、のがこれこれ、また長期でみて、求められる
ようになるであろう、役割がこれこれ・・・


こうした、自分がやっていくことがすっきりみえて、そこにむかって
日々努力ができる、そうしたら、必ずといっていい、その対象の人は
育っていくといっていいと思います


育つ、とくに担当者としてどうなのかというときに
スポーツと比較することがあります
スポーツで、できなかったことができるようになる
テニスのレッスンをうけます。バックハンドボレーでハイボレー
する、これ練習しないとなかなかうまくなりません
練習してるうちに、一度うまくボールがとぶことがあります
それが正しい、やってほしいことだよと、コーチが声かけします
そのこと、一定以上安定して再現できるように練習します


自分は今なんの練習をしてるのか?意識化の原則といいます
そういうことをやります


担当者として、できることが十分だというときに
今度は、役割を担当者にふったり、必要な助言をしながら
チームをリードしていく立場を求められます
こうなると、担当者の長所短所の見極めだとか、チームとして
どこに注力したらいいかと判断したりとか、やることのレベルがあがります


人の成長は、「成長したい」とすっきり思えるのか
ここがスタートになると思います
一定以上まえの日本では、まだまだハングリーさというのを
もってる人の割合がそこそこ高かったですから
仕事ができるようになる、自分のレベルアップというのは
ごく自然とそうだという、認識が相当な割合にあったと、思います
ところが、そうしたハングリーさというのは、どこかに忘れてしまった?
とみえる、今の若い世代のかた。成長したい、そう思うことに
大きな努力がいる、とも見えてきます