小倉遊亀が、安田靫彦に師事したとき
安田は、あなたの絵は「型」ができてる
その型をこわすことをしたほうがいい
そのためには、描いたことのないものを描きなさい
使ったことのない、筆を使いなさい、使ったことのない
色を使いなさい
この指導をみたとき、これは単に「絵」の話ではなく
生き方といっていいこと、になると感じたのです
ひとつのことができるようになる、それはとても努力のいること
といっていいでしょう
ですが、なにかできる、ということはそれに、よりかかることに
なりかねないということを、覚えておいたほうがいいのでしょう
型をこわす
人間関係でいうと、相手との距離のとりかた
バランス、話し方、ふところをひらくというか、襟を開く
といったこと
こうしたいままでのやり方というのを、こわしてみる
え?こわせますか?
話が変わりますが
カウンセリングが大事といって、カウンセリングらしきものを
したいと思っています
「共感する」ということがカウンセリングに欠かせないといいます
まったく立場、まったく自分とちがう人間に共感する
こうしたことをカウンセリングは、求めてるといっていい
そうなんですが、そんなことできますか?
まさに自分の型というのをこわさなければ、実際共感って
できないといっていいのではないでしょうか
会社で管理職というのは、「対人援助」という立場でものを
とらえるということがないと、うまくいかないと感じます
だから、カウンセリング的な考え方というのが大事とつながります
もし、それが正しいとしたら、管理職になる人というのは
型をこわす、自分の生き方をこわすことができること
これを求められる、ということになりませんか?
型をこわす
自分で意識して、自分のやってきたこと、やり方を変えてみる
もとのできたことはそのままにやるって、どうやったらいいのでしょう
わからないのですが、ちょっとだけ、自分がやっていた行動を
変えてみるというのは、「視点が変わる」ことにつながるのでは
ないかな、そんなふうには思います
1on1が大事だということで、今日も社員と1:1で話す機会を
作っています
意識して、可能なかぎり、相手がいいたいことを言えるような
そんなふうな気持ちでいようと思っています
こちらからなにかを伝えるのでなく、相手の発信を待つ
という態度でしょう
この1点だけでも、実はかなり気持ちを強くもっていないと
だめ、というのを経験上知っています
自分が気にしてる事を、そのままだしたりしたら、きっと
相手があわせてしまうのです
自分はあくまでも、相手の発信を受け取ること、ここが大事なところです
さて、「こわす」となればどうしますか?