縁日

生まれ育った町には、商店街があって
その商店街の一番奥には、由緒のある寺があった
いわば、門前町。3と8のつく夏の日には
縁日があって、露店がでていた


金魚すくい
カルメン焼き
お好み焼
たこ焼き
スーパーボール
お面の店
etc


縁日って、子供のときはわくわくしていた
そのわくわくは、例えば普段いく、駄菓子やでみかけない
銀玉鉄砲を見つけることでみたされたり
行き来する道が「夜道」ということで
ちがってみえて、気分がかわったり
そんな他愛のないことなのだが
それでも、わくわくできた


年に一度の縁日というのもある
七五三や初詣にでかける、もうひとつ足を
伸ばした、神社。細い参道があって、その両側を
びっしりとやはり露店が埋め尽くす
お祭りのときなわけです。そろそろ
今年もそんな季節。今年のあの神社の
お祭りは、この週末だろうか


47年前のそのお祭りの日に、生をうけた私
そのことを、まえに日記に書いたら
「神様が喜ぶ日に生まれたのね」とコメントを
もらった
そんなふうに考えたことはそのときまで
なかった
神様が喜ぶ日。こうした響きは、なごやかでにぎやかで
うれしい連想があって、楽しい


うれしい連想から、いろんなことが想像できて
たとえば、人と出会うとか
誰かが喜ぶとか、喜ぶためのなにかサプライズを企画するとか
してみたい
そうしたことを、思っている人生が
神様が生まれた日に生まれた人には、似合うと
思っていたい