二代目

昨日は、取引のある同業の社長さんと
少し飲んだ
その方とは、お互い、二代目ということで
親近感がある


ここのところ、ずっと日本経済新聞に掲載中の「等伯」がいい
つい先日にでてきた、ストーリィがある
等伯には、久蔵という息子がいる
久蔵はときの、美術界に君臨する狩野派にて、修行をしたが
等伯が、自分の命運をかけたといっていい仕事を
まかされるときに、返してもらう。その後、さらなる
大舞台での活躍が、等伯にめぐってくる
仙洞御所の仕事だ。等伯はワイロもつかって
なんとしてもその仕事をとろうとする
ところが、狩野派もそれにはだまっていない
さらに高額なワイロなり使って、等伯から仕事を奪う
それに怒って、狩野派の総帥にじかに、文句をいいに
行って、等伯は相手の絵も否定してののしる


そうしたことがあって
あるときに、久蔵が狩野派の総帥の生き方や
苦悩が、等伯という天才の二代目の自分だから
わかるということを、伝える場面がある


二代目ならではの苦悩
そして、この場面こそ、等伯にしたら、負うた子に教えられ
ということなのだろう
自分の育てた子に、教えられるというのは
大変大きな、「気づき」だ


引き継ぐもの、だからこそわかる
その人の生き方
そうしたことを、見つめ続けることを自分で決めて
今日まで生きてきた
たとえ、肉体はこの世を去っても、心は残るのだと
思う
そうして、ずっと生き続ける
これからも、ずっと、そうする