スペアリブ

ガツガツやる。肉は骨のまわりこそうまい
豚のあばら骨にくっついてる肉をこそげとるようにほおばる
こうした食べ方は、自分が野生にもどっていくような感覚がある
それを自分で自分を元気にする方法だとやってみて思う


なかなか、家庭のコンロやオーブンでは、スペアリブは
感じがでない。今週、ひさしぶりにバーベキューを
楽しんだ
メニューは、やきとり、スペアリブ、イカ、エビ、あさりのホイル焼き
ミニトマト、とうもろこし、ナス(しょうがおろしの醤油漬け)
ホタテ、アスパラばら肉巻、いや、ほんとうによく食べた


料理が好きになって、人に食べてもらうのが好きだ
あたりまえだけど、だんだん歳を重ねて、「珍しい」食べ物なんて
そんなにはなくなっていく。だけど珍しくない食べ物でも
野外であるとか、仲間といっしょとなれば、味わいはひとつもふたつも
変わると思う


この日の客はのりがいい。スペアリブ好き、イカ、エビ好き
ミニトマトの甘いこと、とうもろこしの香ばしいことと
ひとつひとつ、それこそ、重箱の隅をつつくようにほめてくれる
用意したこちらは、ほんとうに、面目をほどこすというか、うれしくなる
実際のところ、スペアリブは好きなんだという。スペアリブの専門店にて
並んでいって、食べたという


今回、スペアリブは、うえやまとちの「クッキングパパ」のレシピによる
らっきょうのつけ汁に、つけこんだやつ。これがなんというか、むしりとる
ように食べる肉に合う。もちろん、お酒にも合う。さすがにらっきょうで
なんてことまでは、客になってくれた人もやったことはないようだ
そのこともおおいに、顔をほころばせて、喜んでくれた


いい空間って、主客両方が作るということがあると思う
いってみれば、客といっしょに、うれしいエネルギーを心のなかで
めいっぱい咲かせたというような、気持ちになった


「やきとりを焼くのはまかせたよ」とポンと役割を言ったり
できちゃうのがうれしい。おもたせのお酒を飲んでは語り
食い、また飲んだ
食い意地がはってる私としては、やはり食べることに貪欲な人と
飲み食い語りたいという気持ちが強い
うまいねぇと顔をゆるませてくれたら、もうそれでいい
楽しい時間がいとおしい


骨のまわりがうまいなんてことは、やっぱり食い意地がはっていて
うまいところを見逃さない気持ちのある人こそのつぶやきだ。
でもねそうしていることが、生きることそのものに貪欲で
生き抜ける力をつけるなんて、思ってる。