歴史に名を残した人

りんごは赤じゃない by 山本美芽


この本に、中学の美術教師で、その指導力が卓抜してるという
人を描き、その指導のひとつに、生徒ひとりひとりに
自分が尊敬できる、人をさがして、調べて、そのすごいところを
表現するという、授業をした、話がでてくる


まず、いいなと思うのは、ひとりの人間のすごさを
受け止めるということを、しっかりするということ


例として、ゴッホは、生きてるあいだ、自分の表現したいこと
などを、理解されず、評価されず、もちろん絵は売れなくても
自分が信じた、表現したいということを、やりつづけ
絵を描き続けたということが「すごい」と感じる


実際、人間、なかなか自分でこれがやりたいなと思っても
そのことを、しっかり自分で納得するまでやるって
できないことのほうが多いように、思う


表現したい、そういう気持ちは実際、だれにでも
あるはずなのだけど、そのことを、みつめて、育てて
やりつづけるって、そうとうな強い意志と行動力がいる


まえにも、ある作家の絵の描き方みたいな
話をしていて、ある季節、特定の天気の、その同じ時間に
見える景色を、追うということが、話題になった
その季節、その天気と時間という条件がそろわないと
みれない、景色について、何度も足をはこび
納得するまで、絵を描く


これ、簡単じゃないなと思う
実際、ウォーキングしていて、いい朝焼けなんかに
あったりすると、ものの10分で、まったく空の
様子は変わってしまう、もちろん季節によっても
相当かわることがある。そうなると、ほんとうに
似てる、空の色って、一年に一度しか会えないかもしれない
っていうふうに、気づく


美を、キャンバスに受け止めるということも
生きることそのものをかけてこそ、できるということがある


当社でいま、新入社員研修をうけてるみんなに、上記の
りんごは赤じゃない、の一節を読んでもらい
自分が選ぶ、歴史に名を遺した人をあげてもらいました
その人の生き方から、なにを学ぶのか
考えてほしい


人生のある瞬間に、自分はこれから、どう生きていくのか
真剣に考える時間があっていい。いいえなくてはならないのですよ
だったら、自分だけで考えているより、すごいなという生き方を
した人の足跡をたどってみて、なぜ、すごいのか
自分の、思う、これからの道は、どうしたら、輝くのか
考えてみてほしい


私はそんな瞬間に、ちょっとだけ、添えることを
してみましょう。そんなうれしい役目をやらせてもらえるのは
いまの自分の立場だから、できる、役得でしょうかね
楽しみです