片岡球子

先週、新宿で仕事があり少しだけ、すきまの
時間をつかって、伊勢丹のギャラリーに寄ってみた


片岡球子
1905年生まれの画家
どちらかといえば、現代アートに近いというか
抽象画や、想像の世界といった感じがする、画家ですね


富士山のシリーズがあります
その色彩が豊かなこと
びっくりです


解説をしてくれた、ギャラリーの方が
片岡球子さんの絵からは。パワーが得られると
いう人が多いんですよと、教えてくれました
確かに、富士山、ということもあるけれど
引き込まれるような、そんななにかを感じます


富士山つながりでいうと、今年のお正月、NHKのBSだったと
思います。草間彌生と、アダチ木版のコラボを、ドキュメント
するという番組があって、かなり興味深く見ることが
できました


アダチ木版から、アプローチして、草間彌生に原画を描いてもらい
それを、版に起こす
この番組を通じて、草間彌生という人も、そのアートそのものも
そして、「版画」ということも、興味をひきたてられました


さて、この片岡球子さん。版画、リトグラフとのことです
工程が実はよくわからないのですが、解説してくれた人に
よると、原画がないというのです
版を起こすということが、いわば原画です
それを、ご自分でやりますといいます


リトグラフって、そうなのか・・・


実は、目に飛び込んできたのは
50歳の歳まで、大岡小学校で教員を務めたと
ありました
大岡小学校というのは、私が卒業した小学校の、分離する
まえのもとの学校なんです


横浜の小学校は、細胞分裂するように、人口がふえていくのに
従い、ある地域に小学校を作って、分離していくのです
もっとも、片岡球子が勤めていたのは、私が入学する15年も
まえの年代になるようですがね
しかしながら、住んでいたのも、大岡町となると、隣町だし
親近感を覚えます


大作を含み、片岡球子のおそらく、代表作といっていい
作品たちは、80歳とかを超えて作られていきます
富士山シリーズは、あるとき、富士山を描いてみて
そのときは、それで終わろうかと思ったそうですね
けれど、描き終えたとき、まるで富士山自身からの
声のように、「こんなんで、描き切ったつもりか、
おれの姿はちがう」と聞こえてきたというのですね
そこで、1年間、富士山ばかりを描き続けた、と解説して
くれた人が教えてくれました


こんなふうに、「生き方」につながるような、そのふるまいを
聞いてしまうと、俄然興味がふつふつとわきます


絵を描くということは、あるときから、生きることそのもの
なんだなぁと、思えるようになりました


そうだとして、あるとき、時間軸ではずれていても、自分が生まれ育った
町で、呼吸した、アーティスとが、美にいどみ
美に、生きたのだと、感じて、わくわくした、時間でした
出会えてよかったです