山のふもとで

石川県の、山里というか
もうこの先は、車ははいれない、山道が続いてる
川がながれていて、うぐいが勢いよく泳いでる
そんな、山のふもとで、うつわ作りの人に
出会いました


当日の電話のみで、いきなりといっていいくらいの
訪問でしたが、私たちがでかけていくと
話をしましょうと、家にいれてくれました


うつわの話
師匠にあたる人が、おだやかで、勘忍の袋が大きかった
ので、私はいま、続けていられるのよという話から
はじまりました
線をひく、その一本の線をひくのが、難しいという
お話ももらいました


うつわ作りをする人をたずねるのは好きですが
あとあと、わかるのですが、このとき訪ねた
橋本薫さんは、おそらくは、とても才能豊かな人
ということを、知ります
作品が、もちろんいいのですが、季節感を大事にして
絵であり、俳句もたしなまれていて
東京の松屋で、作品展があったときにその世界が
ひろがってるのに、見入っていました


うかがったのは10月のはじめくらいでした
あたたかな日で、山のむこうで、つくつくほーしが
鳴くのを、聞きました
山には、ほうの木だとか、かつらだとか、とても香りのいい
木があってね、という話もありました
季節、光、香り、敏感に感じてるんだろうなと思いました


うつわ作りをしてる人と話していると
自分の作りたいと思ったものを、心をこめて作り続けてる
そういう、生き方が、愛おしくもあり、あこがれもあり
そして、厳しさももちろん、感じるのです


そうしたなか、さて、自分は、そういう厳しさにも
負けない生き方ができてるのだろうかと、反省します


人に指導するということを、少しやっています
ここで、少しと形容詞をつけるのは、よくないですね
正面きってやっています
知識とかでない、生き方といったことを、教えられたらいいな
と思います


学び方ということを、ときどき、しゃべります
できれば、面白いと思って、学んでいくと言いと
いいます


なぜか、自分もいつもできるわけではないのですが、面白がると
いろんな、学ぶためのちょっと、我慢しなければならない
いくつかのことが、楽になって、学べるということが
ありそうです


橋本さんのお住まいにお邪魔して、住んでる場所がその人を
語るということがありそうだと、感じました
ちょっとだけ、まねしたくなりました


生きるということは、もちろん、厳しいことも含まれるのですが
楽しいと思えば、歩いていけるぞと、思えるように
なってきた、このごろです