ルノアールを見る

新国立美術館にて、ルノアール点をみました


都会のダンス 田舎のダンス


この2点に、すいよせられました
田舎のダンスは、妻、アリエールがモデルだと聞きました
うれしそうに、木綿のドレスで、笑顔です
ルノアールの最愛の妻というアリエール、こうして、ルノアール
代表作として、笑顔を現代に見せている
このことが、いいなと思いました


画家が、そのモデルが恋人であり、妻となったということは
ままあることなのですが、ルノアールのような
なんていうか、成功した画家の象徴といった感じの人の
代表作といっていい、絵に、おくさんがでてくるということが
とてもいいですね
そして、都会のダンスは、ユトリロの母となる、スザンヌ・ヴァラドン
という人が、モデルとのこと
ちょっと、悲しそう
都会の、なんていうか、、わずらわしさ
田舎の、おおらなか、あたたかみ
それを、象徴してるようでもあります


ルノアール展にて、そのルノアールの絵の真骨頂ともいえるところは
「その場にはいっていきたくなるような」絵だと、NHK日曜美術館
でてきた方がしゃべっていました
このふたつの、ダンスの絵はまさにそうでしょうね


印象派というのが、キャンバスを外にもちだして、自然の光で、強い色彩を
そのまま、描きとるような、そんな絵を、中心のものとおくなら
もうルノアールはこのダンスの絵を描いてるときに、その世界から
次に行ってる。これは解説の話


ルノアールの絵を、次々にみていって、ルノアールの描いてる
世界は、おそらくは、そのときの人々のあこがれを、絵で描いて
みせたということになると思いました
美しい、着飾った、婦人、ダンスの場、ピアノを弾く、とびきり
美しい少女。これらは、そのときの人々が、「幸せの象徴」として
描いた世界そのものなんだって、感じがします


そう思うと、ルノアールの絵なんかが、特にアメリカでもてはやされたのも
わかる感じがします
新しく、産業がおこり、新しい街、若い、エネルギーにあふれた街
そういうところに住む人が、あこがれた、文化的な、人の喜びの象徴となる
ような、世界。それが、ルノアールが描いた世界に近いの
ではないでしょうか


そう思うと、19世紀から20世紀初頭にかけて、これぞ、人々の
幸せなんだと、描いてみせたのが、ルノアールといっていいのかも
しれないですね


妻を愛し、家族を愛し、自分の仕事を愛した
ルノアールの、いい人生をみせてもらった
気持ちになりました


いい、美しいものを、いいと認め
エネルギーをもらう、それを、いいことだと
自分で自分を鼓舞する、そういう日になりました