うつわの楽しみ方

石川県に、住む、うつわの作家、橋本さんに
手紙を書きました


4年前に一度、そのときは、ほとんどいきなり
お邪魔して、いろいろお話しを伺ったのですが
今回は、前もってお手紙をさしあげました


4年前というと、やっと、うつわを見ていて
自分で、好きなものの、見つけ方に慣れてきたころ
といっていいと思います


見つけ方、それは自分で料理したものを、のせてみる
そういう、想像をするということです


深めの角皿を、そのとき、求めてきました
まず、浮かんだのは、しらすおろし、なんですね
実際、つかってみると、使う範囲はひろいです
汁のある、煮物もいいし、フルーツだっていいです


見つけ方としてというより、そのうつわの、愛し方
といっていいかもしれないのが、「使う」
ということですね


ちょっと、高かったからといって、ふだんづかいに
使わない、としてしまいがちだったのを、教えてくださったのは
鳥取、岩井窯の山本さんでした


僕は、人間国宝の人のうつわだって、使うよ
うつわは、使うことで、そのうつわからいいものを
もらえるんだ・・・


もうひとつ、山本さんの話してくれたこととして
忘れないのが、たとえば、「民藝」のもの。
いくらいいからといって、民藝のものを、これでもかって
ならべると、うんざりしてくるんだよ


なかには、ちがうコンセプトの焼き物がはいっていい
もちろん、ガラスのもの、木のものはいっていいのでは
ないかな・・・


民藝、いまでも、気になるキーワードです
河井寛治郎ゆかりの、窯などは、いまでも
大好きな、作家にちがいないのです


けれど、民藝にはやっぱり、共通のにおいといった
もともあります
山本さんの言うところの、自由な組み合わせは
素晴らしいと思ったりします


うつわを、見るのも、選ぶのも、使うのも
好きになりました
そうしてみると、なんて、豊かな感じが
してくるか、そう、思えてくるのです
そして、自分で自分の食卓の満足度を、まだ
これからあげていける、そういう自信にもなります


それはそのまま、自分のこれからの人との付き合い方
また、当然、仕事自体も、質であり、やり方を
あげていける、と思えてくるのです