日本橋にて

三井記念美術館
「近江路お神と仏 名宝展」を見に行く


仏像というのは、なかなか覚えられないのだけど
簡単なところでは、手にぶどうや、薬つぼを持ってるのは
薬師如来かなって感じで
少しずつ覚えたいなと思う
近江でいったことがあるのは園城寺なのだけど
やっぱり、秘仏のご本尊は来ていない
一昨年、近江を訪ねたときに、確か17年に一度という
御開帳をしていて、ありがたく拝んだ・・・けど
顔はうかばなのだけど。紐にて、いつもお参りできるところと
つながっていたのを思いだす


園城寺から、不動明王像と、吉祥天立像が来ていた
不動明王というと、もう30年もまえかな、大河ドラマ
「伊達正宗」にて、少年時代の正宗が、乳母といっしょに
寺におまいりしたとき、なぜあのように怖い顔をしてるか
と尋ねると、大滝秀治演じる、えらいお坊さんが
「教えてしんぜよう。こわい顔をしてるのは、悪事を働くものどもを
こらしめるためじゃ」という
そこで、少年時代の正宗が、「私もかくありたい」などと
こまっしゃくれたことを言う


そんなことを思う出すたび、不動明王は怖い顔とばかり
覚えているのだが、昨日見た顔は、威厳があるといっていいかも
しれないが、必ずしも怖いということでもない
その近くに、大日如来坐像、石山寺からというのがあって
そのすっとした姿に、しばし足を止めていた


どうも仏様をみるときも、美術作品のように、これは好きとか
いいとか、なんか好き、嫌いで見てしまうのはもったいないというか
不謹慎なのだろうが、どうも「美術館」という場所がら
そういうくせがでる。ただし三井記念美術館は、一定の
厳かさがあって、まあまあだ


少しすすんで、女神坐像というのがとてもいい
言われは忘れたが、右手で口をおさえて微笑む姿は
とても楚々として、上品にみえる。また凛とした像が
多い中で、親しみやすさも感じる
やっぱり、男って、女性に求めてるものがあって
楚々としていて、上品で、親しみやすいことなんだよなーと
思う
でもそれって、同居するのは、生身の人には難しいかもしれない
女性が、男に、やさしくって、さらに勇気りんりん
さらに、詩的なところもあったりしたら、ほれちゃうわとか
言ってるのと同じかもしれない
そんなやつ、いないよねぇ


白洲正子のエッセイを読んで、近江路をゆっくりたずねて
古いお寺や神社の境内で、やすんで、仏様やほこらなどを
見て過ごす旅にあこがれる
けどなかなか、それも実現しない
ただ、やっぱり今回、仏像たちにあって、東京のど真ん中で見れるのは
ありがたいけど、もとの場所にて、見たいと思った
仏様もアウェイでいきなり、はじめて並べられるほかの仏像と
いっしょじゃあ、びっくりしてるところかもしれないしね
そのたたずまいのなかで見たいなーと思うときでもありました