空から描く画家

練馬区立美術館にて、アルフレッド・シスレー展を見てきました


「イラストで読む、印象派の画家たち」 杉全美帆子
のなかに、シスレーの紹介として


ぼくは、空から描くでしょう


というのがあり、確かに、空を大事に描いてるのがわかる
かなという感じがします


実際印象派というと、モネが日本びいきで、倉敷の大原美術館
つくるため、作品を依頼したとき、その依頼にきた、児島虎次郎に
自分で、気に入ってる睡蓮の絵を選んだというエピソードが
印象に残ってるという感じでくらい、だったのですが
杉全さんの、本を読んだら、画家たちが、まるで近くにいる
面白いおじさんたちに、思えてきて、興味がわきました


ただ、展覧会のなかで、エピソードがついてるシスレー
増水したセーヌ川を描いた絵などは、実際これは増水してるのですよ
と描かれなければ、なんか気づかないなと思う感じで、正直
ピンとはこなかった。


同じ展覧会で、印象派の画家が好んで描いた、水辺は、「近代化」
ということが背景にあって、でてきた、風景のことだという
指摘と、その解説がかえって面白かった


つまり、近代的な土木工事が可能だから、可動堰だとか、大規模な(動力をつかった)
堰ができて、大型船が行き来するような、水辺ができたということ
それにともなって、流がゆるやかになり、水辺が美しく、いこいの場に
なったという、解説と、説明があり、面白かった


前に聞いた話では、たとえば、ベートーベンが、人々から支持されたのも
そのころ、はじめてできた、大きなコンサートホールで
聞くのに、ふさわしい楽曲を彼が書いたという、時代とのマッチしてること
という解説を読んだことがある


興味深いことですね


さて、このシスレーくん、なかなか、おだやかな好青年で、ルノアールさんや
モネくんとも仲良くしていたらしいですね
こんな記述(さきほどの、イラストで読む印象派の画家たちより)
も、画家を身近に感じることができて、面白いです


いま、モネについても、日本で大規模な回顧展がひらかれてる
ようですね。
印象派について、もうちょっと、楽しんでみてみようかなと
思います


絵は、自分が好きなものをみればいい
そういう楽しみが、基本ですが
印象派という仲間といっていい、人達がどんなふうに
それまでの、伝統とかしきたり的な古いものを、うちやぶり
自分の、自由な表現に挑戦したかということ、たどっていくのも
一つの楽しみ方かなと、感じます