うつわの話

昨日、お酒を飲んだ、新橋の隠れ家みたいな、料理やさん
でてくるうつわが、なかなかステキでした


おそらくは、いろんなうつわを、自分で選んでいるんだなと思います
染付あり、焼き締めあり、土の感じがわかるような
こういうの、「土もの」っていうのかなとか、日本料理だから
味わえる、うつわのいろいろ


信楽焼きを見に行ったときに、出会った、ひとりの作家もの
青みがかったグレーの、釉薬の感じがとてもよくて
最初行ったときに、長皿、2回目行ったときに同じ釉薬
小鉢を求めてきました


昨日も、お造りの皿は、かわいらしい、長皿で、なかなか包丁さばきいいな
という感じの、新鮮なお刺身が、5種類か6種類、趣味よくならんでいました


日本料理のうつわを楽しむのであれば、やっぱり盛り付けも
気にしてみたい。とかいいながら、やっぱりプロとは
勉強も場数もちがいますから、自分では、いいなと思える盛り付けは
なかなかできないのですね。そんななかで、気が付いたのは
やっぱり、盛り付けすぎ、つまり量をおさえて、盛るということの
大切さ


せっかくいいうつわを使うのだから、そのうつわが映える
そんな使い方がしたいものです


いま、秋になり、何人か知り合いになった作家の人の個展の
案内がきました。いままでもそうなのですが、窯元に
お邪魔してお話しを聞いたりした後、個展にお邪魔すると
とても、仲良くなれます


つまり、こちらも、あなたの作品、あなた自身を
ずっと好きで気にしてますよと伝えることになります


こういうのって、言ってみれば、男女の恋愛にも似てるところが
ありますね。「覚えてる」ということをまず、伝える


今回案内をくれた、作家は、ぜひうつわを育ててねという
コメントをお邪魔したときにいただきました


うつわを育てる。使っていくうちに、少しその色が変化したり
釉薬のあいだに、なにかしら、はいったりということで
作ったときとは、ちがう味わいをおびるということ
らしいのです


確かに、きれいなできたときのうつわもいいかもしれないですが
自分で使って、まさに自分でしかだせない、味わいのあるうつわに
なったら、それはもう本当に宝物といっていいですよね


昨日は、いいうつわに盛られた、ていねいに作ったんだなと
思える料理を、順次だしていただき、ついつい、お酒がすすむ夕べでした
それは、おいしいし、話もはずむしということで
なんとも、いい時間です。こういう楽しい時間が
あることが、明日への活力ですね


うつわを、育ててという話がでたときに
うつわに、なにを盛ると、いいかと想像したり実際盛ってみたり
というのは、それだけで、楽しめる要素なんだという
話になりました
もちろん、その作家に会うまえでも、そうした楽しみは少しずつ
自分なりにしていたわけですが、作家の人に言われるひとことは
まさにそうしたことの、価値を自分のなかで高めることに
なります


自分で、おそらくは、いろんな自己評価をしたりするのでしょう
そして、その作家は、やはり「スター」といっていい
陶芸において、ファンもたくさんいる人ですから。
そして、とても、素直に聞けたのは、人柄、自然体を
大事にしてるということに、思えました


そうです、こう書いていて気が付くのは
なにか、「楽しめる」やり方は、スターの人がそうだからって
思うところももちろんあるでしょうけど、自然体で進められたから
そうなんだ、って気がします


個展が楽しみです