梅の香り

横浜に梅の名所があります。三渓園です
明治の豪商、原三渓が、作り、一般公開もした
という庭園が、いまは公園となって、花を愛でる場所に
なっています


池や、川を、囲むように梅が植えられていて
そぞろ歩きには、最適な場所になっています
歩けば、東屋があり、茶店があり、奥には
白川郷から移築したという古民家があったりする
見ごたえです


「内苑」と呼ばれる、原三渓の私邸があった近くには
紀州徳川家から移築したという、臨春閣と呼ばれる
建物だったり、聴秋閣と呼ばれる、建物があります
その名前からも、季節を愛でる、茶人の心が
現れ、アーティストがサロンとして、集まったということも
想像される、人が集まる「場」だったのだろうと思います


江戸時代から、明治にかけて、商人である、つまりは
一般市民が、茶道をはじめとした、アートを楽しんだ
そういうことは、日本がこれだけ、文化を進めた大きな
ポイントになってると思います
また、そのことを、可能にした、江戸期からの平和が続いている
また、磯田直史氏の言うところの、「命を尊重する社会」
が、あったということが、すごいことなんだと
想像します


ここ、2,3年、「琳派」と呼ばれる画家の展覧会に行って
気に入って、見入ったことを、思い出します
鈴木其一、尾形光琳琳派に数えるのには、?がつくかも
しれないですが、木島櫻谷。
これらの画家が、茶室に飾るということを、前提とした
屏風絵だったり、掛け軸の絵を描いています。
それは、「楽しむ」ということ、主客がいっしょに愛でたりする
そういうことが前提だと、感じます


遠近法を超越し、また、リズムさえ感じる構図は
どうして、生まれたのか?それは作者じゃないとわからない
でしょうが、少なくとも、背景に茶を楽しむ文化があったのは
間違いないのではないかと、感じるのです


さて、三渓園
ときどき、お邪魔して、ああ、茶道でつながってるんだな
茶道っていいなとも思うのですが・・・
茶道を自分も習うとなると・・・
少し敷板が高く、・・・と言い訳をしております