秋篠寺

奈良、秋篠寺にて、十二神将をみます
この、なんて、表情が豊かなこと。びっくりします
まえに、東大寺戒壇堂の、四天王の表情を書いた覚えが
あります。そのびっくりを、さらに、上乗せしたと
いったらいいか?なんとも、人間くさく、それぞれ
いきいきと見えます


にらむ、面白がる、待て、という、考える、脅す
おどける、はにかむ、見通しをたてる?


こんな、こんな十二もの、素晴らしい将軍がなにかを
したら、ほんとに、世の中よくなっていくんじゃないか
なんて、思ったりします
十二神将には、それぞれ7000人の兵士をもっていて
つまり、7000*12で84,000人の軍勢が、薬師如来
誓願を守るためにいるのだと、解説で読みました


3年ほど前に、棟方志功の釈迦10大弟子の版画をみながら
きっと、人はこんな表情をするってことから、棟方志功
描いて、後から十大弟子にあてはめたという、ことを聞いたとき
ええ、十大弟子なんてものは、そうにちがいないと思ったのです


そう、釈迦のもっとも近い?か重要な?弟子が10人でございます
なんていうのは、おそらくは後世の物語を作る中での話に
違いないのです。釈迦の教えを、物語るのに、十大弟子
などと誰かが考えたのです。そういう意味では、棟方志功
感性が、人はこんな顔をしてるのがいる・・・からつなげていくのは
あり、といっていいのではないか?


まったく同じようになどといったら、ときの天皇さんが命じた
お寺の大事な寺宝といっていいものを、おとしめる、といった
ニュアンスに聞こえるかもしれないですが、そんなつもりはなくて
薬師如来さんが、世の中の、市井の人のためにたてた、誓願
については、人間臭い顔をした、仏さまが守ってるのが
いいのだと、納得したくなるのです


お寺にて、静寂な空気をもってる、その空間にて
あれ??って思って、なんでこの仏様はこんなに、いい顔を
なさっているのか?そんな、素朴な疑問から、なにかがつながると
そのお寺がとても、好きになります


京都の聖護院さんはまさにそうでした。不動明王の顔がみれば
みるほど、そして、お坊様の不動明王の怖い顔は、親が正しい道を
教えるときの怖さを表現してると、解説してもらいました。
だから、またそのお顔は、いい、ものに見えました


寺、というのは、日本の文化のいいところが、いっぱいある
そういう場所ですね。古都を訪ねるというのは、そうした
ずっと日本人が大事にしてきたものに、触れることができる
という、そういう時間なんだととらえることができます


古都、鎌倉に自転車で通って、道を覚えた自分としては、そういう
古都の楽しみ方を、さらに一歩進めてみたいと、思ったのです


奈良は、自分にとって、またほんとに、特別な場所に
なりつつあります