安曇野

山が見える。ただそれだけでこんなにも気分が
変わるということ。山って存在感は、大きいのですよね
日本人は、海や山を神として扱ってきたという話を
聞きますね。山が神ということ、感覚でそうだなと
思ったりします


今年は四国、香川で景色を眺めていて、そのおむすびの
形をした山が、十万年という時間をへて、安山岩が残り
そのまわりの柔らかい岩石が、削られていくなかで
形ができたという話を知りました。似てる、地層だから
似てる山の形ができるのだと、聞きました
十万年という時の流れ、そうしたことを聞くと、たかだか
数十年とか生きてる自分という存在の小さいこと
思いますね


ブラタモリという番組がありますね。タモリさんがぶらぶら
しながら、その土地の地形がメインだったりしますが、
なぜ、この土地ができてきたか?その地層の様子はどうか
それにより、治水、人の流れ、にぎわいがどうなったかを
しゃべります。それにならい、旅をしたときに、ここの土地は
どんな特徴があるんだと、思います


信州、安曇野は広い平らな土地が広がっています
複合扇状地というのだと、覚えました
紅葉もみたかった、今回、大町ダムを眺めて、そこから高瀬川
なって安曇野を流れ、犀川にそそぐ、流域をいったりきたり
しました。


梓川奈良井川があわさって犀川になり、高瀬川、乳川を
あわせて、ながれ、千曲川信濃川になっていくのだと
そういう川の流れそのものをみてるだけで、信州の大きな大地が
浮かんできて、わくわくします


その広い土地は、地元では東山、西山、それぞれ、戸隠連山
北アルプス、白馬連山の山々につながる山に囲まれています
夜明けのとき、夕暮れのときの山々の美しいこと
ぜひ、みてほしいと思います


安曇野には、おそらくは店主のこだわりでできた、店というのが
いくつもあります。「アートの里」といっていい、美術館も
あります


安曇野で、季節を感じながら、のんびり過ごすのは、私にとって
最高の楽しみといっていいです


中山高原という、基本は畑なのですが、展望のきく場所があります
春は、菜の花、秋にはそばが実ります
そこからの鹿島槍ヶ岳爺が岳を中心とした、白馬の山々の姿は
人工物が一切入らないで、見えるという稀有な場所と
いっていいでしょう


例えば、菜の花がいっぱい咲いてるところ、これに山がみえる
この黄色の色彩がひとつ加わるだけで、これまた、心が
踊る風景になります
今回秋だし、蕎麦も収穫が終わっていて、畑はブラウンの色に
なっていました。でも実りを迎えたのだなと想像しながら
山を眺めるのも、とても気持ちが落ち着く感じがありました


山を見ること
そのことが、画業の大きなポイントとなったと思われる
山下大五郎の絵をみることで、安曇野の美しさを認識しました
今、山下が描いた安曇野は、相当田んぼも減り、そのままの
色彩はないといっていいかもしれません
だけど、その地形であり、山の姿は変わらない、のだろうと
思っています


安曇野を愛でる気持ちを、安曇野にいって、また高めて
帰ってきました
愛する、安曇野にまた、行きたいと思います