原田ひ香の魅力
それは、食べ物のいろいろ
食べ物が、とても大事なモチーフとして扱われています
「定食屋 雑」ででてくる、から揚げ
おそらくは原田さん、から揚げご自身でも好きなんだろうと
想像します。いいえ、著作である小説にでてくる料理は
だいたいは、好き、少なくとも食べて、「おいしい」となる
ものを出してると、その文章からにおいたつ、とでもいいましょうか
(もし食べてなくて書いてるとすればそれはそれで、すごいかもしれない)
そうしたものから、感じます
さて、から揚げ
自分でもやってみました
私の場合、鶏肉を漬け込むのは、しょうがが、入ります
雑の場合、しょうゆだけという記述もあります
揚げる直前、小麦粉と片栗粉を混ぜたものに水を加えて
そのペーストといっていいか、鶏肉をくぐらす?まぶして?
揚げるのですね
そうすると、「ザクザク感」があるという感じ
確かに、自分でも確かめました
ちょっとした、水の加減で、ざくざくは減ってしまうので
注意ですね
鶏の料理つながりでいうと「三人屋」に登場する
鶏のすき焼き
これはまだ、試してないのですが、原田さんの記述によると
この、こってり味の鶏のすき焼きは、高い鳥じゃなくていい
(そのあたりの、様子を知りたければ、ぜひ読んでみて)
という説明、があります。というかこれがおいしくなければ
ストーリィ上、つまんなくなっちゃいます
原田ひ香さんの、文章の魅力は、上記のことがひとつのヒントですが
この料理、必ずおいしいな、おいしいから、感動する、おいしいから
登場人物の感情表現がこうなるんだと、納得させる、力があると
言っていいのだと思います
「ランチ酒」
シリーズになって、まだそっちは読んでないですが、コミックにも
なってるような、人気シリーズ
このなかで、ランチに飲むビールと合うであろう、いくつもの
おいしい食事
ビールを飲み、こっちの皿からあつあつを口にいれる・・・
こんなふうな、楽しみ方、これはのん兵衛でなくてもあこがれちゃう
いつだったか、確か新聞のコラムに登場した、原田さん
レトロな喫茶店が好き、その喫茶店を巡ったりをしたくて
そうだ、仕事にしてしまおうと、編集者に提案したという話が
載っていました
この、仕事ぶりといったらいいか、その勢いに、拍手って感じでしょうか
おそらくは、今、喫茶店だったりカフェというのは
大事な「居場所」として、存在してるように思います
私の今一番使ってる、コーヒー専門店。名前は知らない常連さんの
何人か(自分も含みます)は、やっぱり居場所としての存在価値を
感じて、来てるなと思うのです
原田ひ香
今日は、食べ物ばかり、書きましたが
もちろんといっていい、文章そのものの魅力
引き込まれる、ストーリィテラーとしての魅力
いっぱいですね。これからも楽しみです