毎日やること

アートは、その作品がいいということが、楽しむ本道なのでしょうが
どうも、作家の生き方が伴奏曲というか、作品にふれるときに
気になるし、そのことで、いろんな刺激をえてる自分がいます


うつわが好きになって、益子に今回はでかけてみました
雑誌のコメントに500年生きたとしても、たどりつけないだろう
という深い、高い世界がありますという、陶芸家
そうしたことを知れて、目指してるということが、まず素晴らしい
亀のように歩みはのろくても、近づいていきます
毎日やることで、そうした思いをずっと持って生きてるって
なんて素晴らしいのか


作品を見る。色がやさしい。この色も何年もかかってたどりついたという
使いやすそうな、鍋や食器。なにか変ったものとかを
作ろうということでなく、あくまでも使いやすい
使いやすさのなかに味があるということを目指してる


陶器は、最後は火が作ってくれる
それはいってみれば、偶然なんですよとおだやかに語る
陶芸家。私でもたとえば、ろくろの前に2か月とかすわらない
ときがある。ろくろを回して作品を作る以外に、窯だきの準備をし
かわかした、作品をけずったり、焼いたあとは出荷したりと
すべてやるからね。そして時間がたって、ろくろの前にすわると
手がまえのように動かないことがあるんですよ
だから、しばらく、練習したりします
そうした、素直さ、作品に対する妥協しない姿勢が素晴らしい


人間国宝の人の工房で陶工として60年働いたという人と
会う。なんにも特別なことはない。親しみやすい笑顔のおじいさん
自分のやってきたことに、自信と満足があるのでしょう
80を超えて、手はまえのようには動かないよう
でも、作り続けることが生きることなんでしょう
話してる顔が、やさしくて話がとまらない感じの、おじいちゃんぶりも
かわりらしい


毎日やることが、その人の生きる姿勢を作っていく
まえに「商い」はあきないことだという話を聞いた
毎日やってこそ、気づくことがある
そう信じて、日々をイキイキと過ごしたい
日々をイキイキと過ごせる人が、人生の達人だと感じる


陶芸はきっとやらないでしょうが、うつわ作りの
人のなかに、「気持ちをこめて、ていねいにものを
作れば、きっと人の心をうつものができる」という
こと。そのこが、実際日本ではくりかえしあること
こうした、文化をいいなと、素晴らしいと感じた