三井記念美術館

週末に三井記念美術館に行く


http://www.mitsui-museum.jp/


ここは、東京の日本橋室町、駅というか知られてるいいかたで
いうと、日本橋三越の隣にある。
もう10数年になったけど、「三井タワー」と呼ばれる、上位階には
マンダリンオリエンタルホテルのある、目立つビルのところに
旧、三井本館だと思う。趣のある建物を、美術館として
利用してる


三井記念美術館は、すでにもう何度もお邪魔してるのだけど
今回のお目当ては、円山応挙の雪松図という衝立と、楽茶碗だ
確か、四国の金毘羅様だったと思う、御開帳の絵をみにいったときに
虎の見事な円山応挙の絵があったのを覚えてる。見事かつどことなく
愛らしいものだったように思う


一昨年くらいから、長谷川等伯安部龍太郎の小説、「等伯」で好きになってから
日本の近世の画家というのが、とても気になるのだが、円山応挙となると
18世紀に、活躍していたようだ。そういう意味では、伊藤若冲の活躍時期と
重なる
今回見た、雪松図
みていて、引き込まれた
つい、こうした絵を、お正月に自宅で愛でたりできたら、いいだろうなと
思った。
自分の手元においておきたいな。こういう感想は、あるときから「絵」に対する
一番の賛辞ではないかと思うようになった
まあ、実際はもちろんそんなことほとんどできないのだけど、見ていて
自分の手元におきたいな、持って帰りたいなと思うかどうかが、その絵が
好きかどうかの、気持ちの具合の強さだろうと思う


松が、雪が、リアルだ
まさに、雪のなかでの松はそんなふうに、生命を感じさせてほしい
雪は、松にもちあげられて、こんなふうに、いきいきと風景をいろどってほしい
そんな感じがしてくる


ちょっと、乱暴な比較なのだけど、等伯の傑作といわれてる、松林図屏風


http://www.tnm.jp/modules/r_collection/index.php?controller=dtl&colid=A10471


実際のところ、見に行きたいと思いながら、ほんものをみていない
そういう意味でも乱暴なのだけど、安部龍太郎さんの、小説での描写と
ネットの絵から想像するの、この松林、見るものに、あるものには
ふるさとを、あるものには、これから渡るであろう、虹のかなたの風景を
そして、愛した人をなくした思いを抱いてる人には、その人への思いを
あふれさせる、そんなエネルギー、といったらいいのか
つつみこむような、力をもってるように思う


一方、この雪松図は、いま、リアルに生きてる自分を、いまの世界を
楽しもうというほうに、どうも気持ちを向けてくれるような
いわば、両方あって、人間がバランスをとれるものの、それぞれの力を
もつ、絵のように感じる


雪松図は、松ということもあって、お正月に見たい絵だなと思いました
とても、いいと思います