技術者が育つということ

どんなことが、できたら、技術者が育ったと
言えるのか?


ひとつには、自分のやってることが、つながっていく
感覚ではないか


たとえば、設計工程
この設計書になにを、どんな粒度において記述するか
自分で判断ができるようになる
そのあとの、工程において、どんな能力の人が取り組み
何を必要としてるか、感じながら、設計をする
そういうふうに、つながっていくこと


たとえば、テスト工程
実際の運用に耐えうる、システムの品質はどうしたら
得られるか判断できるということ
そのシステムの目的であり、運用の場面をしっかりと
展開して、その運用に足る、ケースをクリアできるように
テスト計画、実施する


このように、言葉で書くとすると、きわめて、「普通」の
製品を作るのなら、欠くことのできない、ことをやれ
というように、見えてくる
ところが、システム、一定以上複雑なシステムだと
ことはそんなに、単純ではない。OSの部分だけを
とったとして、その機能、バグについて、精通してる
といえる、プロジェクト参加者って、果たして何パーセント
いるのでしょう?
ってなことがある


自分のやってることが、つながって、「自分事」として
対処する。まさに責任感をもって、ことにあたれるか
その点について、誰もが「必ず技術者に必要な素養」だと
言い切るのです


責任感を持ってる
これは、本当に、いい技術者の必要条件なのですが
その責任感を持てるようになる、ということが、実際のところ
道のりが遠いと、感じることが多い
裏返しにいうと、責任感をもつということまで
ふみこんで、仕事をする状態を、自分は作れないので
達成感であるとか、自分が成長できてる、という感覚も
生まれにくい。そのなかで、自分を見失いやすいと
言えるとも、感じる


そこで、思うのが、コミュニケーション能力。
相手がなにをやってるか、しっかり受け取れる
自分がどんな状態で、仕事をしてるのか
それは、どんな意味があって、どんなことに、次につながっていくか
しっかり、意識できる
そのための、コミュニケーション能力。
相手とつながっていくということが、相手の気持ちが、ぐんぐんと
伝わってくるということが、「つながる」ということに
近くなっていくのではないか


だから、まず人と話し合いをする、情報交換することが
うまくなってほしいと、ずっと心から思ってる
まず、その点から、いわば「霧のなか」にいる状態を
ぬけだしていく、自分を感じることだ
迷ってるのは、自分だけではない
もがいてるのも、自分ひとりではない、と気づけるはずです