対人対応力を鍛える

去年の春に、ある陶芸家の方の話を聞いて、すとんと
自分のなかに、はいった言葉があります


「人間は退化してるんです」


ということ
え?そんなわけないでしょ、と思う人
そうそう、そういうこと、言えると思うという人


両方いると思うのです
実際その話をしてみて、大学の先生をしていて、親しい方は
まさに、そうなんですよ。という話になった
つまり、対人対応力において、まさにそうなんだと


このブログにも何度もだしていますが、1980年代に書かれてる文庫
で、「カウンセリングを語る 河合隼雄」においても
大学生になって、人の都合も聞かず、教員の部屋にノックもせずに
はいってきて、自分の都合でほしい書類を、つきだし「はんこ」
とだけ言ってくる、学生がいると、その「しつけ」がなされてない
ことを、サンプルでだしてる。


1980年代というと、まさに、自分が学生時代だったころ
なので、もうそれから30年すぎたいまとしては、またもっと
そうした、人と会って、人に動いてもらうときに、どんなことを
しなくてはならないか。あやまるって、どういうことか
お願いするって、どうしたらいいか。そんなことが
まったく、恥ずかしいほど、できない若い人が多い


そういう意味で、「退化してる」と言いたくなる


そして、ここにこうして、嘆いて見せたりして、私はスーパーマン
ように、その現状を、変えてみせる!なんて、力むつもりはないんだけど
仕事をしていく以上、若い人にもチームにはいってほしいと思うので
どうしても、一定のところ、対人対応といったことも、力をつけて
ほしいぞ、と思います


ひとつの方法は、「気づき」を促すという方法です。
若い人のすごいところ、いいところは、ひとつ、いいと気づけたら
自分を鍛える、いいかえるとステップアップするということが
ほんとうに、よくできるということだと思うのです


吸収力、信じる力、なにかを覚えて、いままでの知識と応用させていく
ということ。そうしたことは、とてもよくやれる人もいる


ゆえに、ガイドとして、こういうことが大事でできるように
なること、と伝えて、それを信じてもらえる、ああ、大事だなと
気づいてもらえる場を作るということが、大事と、思ってるわけです


もうひとつは、「合わせ技」ということかなと感じています
たとえていえば、ご両親から、大事なことを伝えてもらってる人
というのは、その応用で、なにが大事かというのを、感覚で
理解するということがありそうです
ゆえ、ご両親が気にされてることと、共通のなにかを、伝えていく
ということが、伝わりやすいということもあります
ご両親とはそうそう、頻繁には連絡とれないゆえ、合わせ技ということでは
直接の上司と、私の立場、とかでもそうだと思います
複数の人が、タイミングをとらえて、同じ本質の話を伝えていく
そういうことが大事だと思います


対人対応力というのは、知識でなく、知恵ととらえたほうが
いいと思っています
たとえば、あやまるということ。大事な局面でおわびする
あやまるということ。生きていくなら、しっかりそういうことが
できる人でありたい。あたりまえのあたりまえですが、
あやまるのは、面と向かって、心をこめて、自分の言葉を
伝えたいものです。それから、経緯など正確に伝えていく
ということがあるでしょう


どうしても会えないなら、その意味だけ、電話で伝えて
あらためて、会いに行くということをしたい
ことわっておきますが、メールで、SNSであやまって済まそう
それは、言語道断といっていいでしょう


若いときというのは、まだまだ、まわりの人がその人に寛容な
態度をとってくれるものです。そうしたうち、そうですね
20代に、基本となる対人対応力は、鍛えたいですね