趣味を語る

例えば、絵が好きな人に音楽を語る



きっとそれは、可能でしょう
というか、相手が興味を持ってくれてるのがわかるので
話していて、楽しい


少しポップで、不思議な、水曜日のかんぱねいらが
気に入って、聞いてます。音楽は詳しくないけどと
横でいいながら、これはいわば、現代アートだね
などと、つぶやきます


ふん、そうか音楽とアートって例えばみたいな
話ができたりするんだよねぇ


そういう意味では、山下大五郎とか、なにげない風景を
描いてる画家について、やっぱり音楽は音楽で
身近がなところで、聞く、日常にある音楽というのも
あるのでしょうね


こういうふうに、なにかが、好きな人、文化といっていい
なにかに触れてる人は、そのことを、切り口に
別のなにかについても、はいっていけるんだなと感じます


器が好きになり、器の作家の人に会うと、その方が
器の美しさから、料理の世界にひろがったり。うつわ、料理
とくれば、茶道だとかに気持ちがいって、建築ということにも
目が開いたりするのでしょうね


私の器好きは、料理のほうからはいりました
料理が好き、食べるのが好きで、そこから自分だけの
うつわをつかい、もてなしてみたいという感じでしょうか


加賀の九谷焼の、橋本薫さんという作家の作品が
とても好きです
10月に、東京松屋で、個展があって、橋本さんの世界を
見てきました。なんでしょう。日本らしいというのが
適当でしょうか。日本のすばらしさを感じるうつわ、世界が
あります


たとえば、ときは秋で、少し色づく、錦秋といった表現が
あると思うのですが、そうした自然の色、うつわに朱をもちいて
添わせるセンス。


染付も絵付けのものも、自由自在。
とても魅力的な世界です


去年、ご自宅にお邪魔したときは、当日連絡をとったにも
かかわらず、自分の作品を語り、ずいぶんゆっくり相手を
してもらいました


加賀の曾宇という場所。うぐいが、川で勢いよく泳ぎ
そのご自宅から先は、山道になるという、静かな
自然豊かな場所で、お話しをしました


ここは、「水」がごちそう。だけど、いま雨水がはいりこんでるから
今日そのいい水でお茶、いれられないのが残念と
たんたんと話していたのを、思い出します


うつわを好きになってよかったなと、思うのはこうした
作家のかたの、なにかひとこまを知ることで、とても豊かな
気持ちになれるなということ。モノづくりをしてる人の
気持ちにちょっとだけ、添ってみたくなります