千年という時間

岡山県備前市 備前焼の里


千年の歴史がある、炎と土の世界


赤松のまきが、だす、1400度という炎
田んぼの下の土
使うのは、それだけという


まるで、ブナの木の幹にある、模様を思うような
抽象画のような、なんとも不思議な模様がみえる
これが、いいという
まさに、抽象画を愛でる気持ちに似てると
感じます


ひとりの作家さんが、桃山時代の、花器をみせてくださいました


言葉にならない


土の味がいいのです。色合いがいいのです
この桃山時代から、大事にこの窯元に伝わってきた、そういう
古典性をもった、品質の高さ。それは理屈ではわかるのですが
それだけの重みを、自分の目はとらえているのか


目が離せません
地球のようにも、見えてきます


400年以上、伝わってる器。きっとみせてくれた
作家の方は、ひとつの到達点としてものとして、愛でてきた
ということのように、感じます


うつわ好きな、私とかみさんは、いろんな窯元にお邪魔したり
しています
ときどき、「話し相手」がほしかったのか、作家さんが
いろんな話をしてくれます


備前は、土と炎のみの、世界、一面厳しい世界でしょうね
一方、たとえば、九谷焼だとか、有田焼そういった、釉薬があって
絵付けがあって、というのは、まさに、自分の表現を追いかける
世界といっていいかと、感じます


鳥取、岩井窯の山本さんが、言ったつぶやきが思い出されます
たとえば、民藝のものって、いいけど、一回の食事でこれでもか
これでもか、と民藝のものを使われると、うんざりするという感じが
する。バランスよく、土ものあり、絵付けのものありで
いいじゃないか


備前のある面、きびしさ、を感じる土ものについて
ふれてみて、あらためて、いろんなうつわってあるんだな
また、そのいろいろなことが、日本のうつわ、食卓を
にぎわせてくれてきたのだなと、思います


うつわをみる、楽しさ、私の場合は、料理を盛ってみるという
想像をしながら、見るということでした
今回は、そうした、八寸だとか皿は求めていません
焼酎をいただく、ジョッキをひとつ、求めてみました
上記にでてきた、作家の方は、土ものは、育ててみて
いいところがまた、でるんだよと、教えてくれました


できれば、使い続けて、うん、いい味になったと
感じてみたいですね