うつわを選ぶ

使っていて、だんだん、「味がでる」そういうものを
大事にしてみたい。そんなふうに、思ったのは、いつから
でしょうか?
うつわ、育つのですよ、と教えてもらったのは、備前
金重まことさんです
お酒のとっくりだとか、杯、お酒でふいてやることで
いい味になります、と、実際、なでていました


何年か、いいえ10年もっとたって、あのときのうつわが
育ちましたよ、なんていって、酒を酌み交わせたらいいな
そんなふうな、連想をしました


お酒、じゃなくて、コーヒー、紅茶の話になりますが
バーナード・リーチのお孫さんにあたる、ジョン・リーチが
作ったマグカップを去年から使っています。焼き締めです
かざりっけのない、シンプルさ。炎のあとが少しわかるような
焼き色。


かざりのない、シンプルなものだから、素材そのものの
味がでてくる。そしてその素材は、使うことで、深みが
でるのだと、聞きました


仕事をするということも、実際、なにかでかざるのでは
なく、その本質をとらえて、その本質に報いる、
目的が達せられることを、めざすということが大事と
思い至ります


コミュニケーションをとる、お互いの目的を確認する
コミュニケーションは、同じところを、めざしてる
者同士がすれば、すっきり、シンプルです


昨日、久しぶりに備前の焼き物を、お店でですが
みました。「土もの」と呼ばれる、シンプルさ
昨日みた作家のものは、火だすき、とよばれる
わらを巻いて、その焼け跡が、模様にみえる
そういう作りです


ぱっとみたのでは、なにがどう、ちがうのかわからない
手に取ってみて、手のひらでのせてみての感触を
確かめたりして、選びました


どうも、人にプレゼントをするというのを、思ったとき
親しい人の、記念日だったりしたら、焼き物、うつわは
とてもいいな、と思うようになりました
それは、自分が選んでいるという、楽しさですね
お酒を飲むという、私的な空間であとあと、楽しんで
くださいね、そんなふうな気持ちとともに、贈りたい