うつわ作りから

基本を守る


備前に行ったときに、金重まことさんは
備前焼は、土と火です。自分は父親に入門して5年間
土づくりのみをやりましたと話してくれました
土と火が大事
火は、制御するのは、難しい
つまりは、土、どういう状態、どういう土を用いるのか
そこが基本だと、語ってくれました


時間をかける


人間ができることは、無限大ですが、短い時間でできることは
限られてるものです。だから時間をかけてできるようになる
わけですが、なかなか一定のこと、時間をかけてやるということが
難しいでしょう。基本を守って、あたりまえのことを徹底してやる
このことができたら、「仕事」と呼ばれることの多くのことは
きっといい成果がだせるのではないかと、思うのです
時間をかけること。いまの世の中、時間をかけずに、ぱっぱっとできる
そう思わせるように、できてるようにも思います
そうでなく、時間がかかっても、自分の判断、自分の考えでものごとを
すすめる。そういう姿勢をもってほしいものです


基本を守って、時間をかける。このことは、うつわ作りの作家の
人に何回も、教えてもらいました。私自身「人を育てる」ということを
自分の大切な仕事だと思ってる以上、この2つは重い、言葉です


昨日、日曜日、銀座の画廊で会った、有本さん
鳴門の渦潮のエネルギーを表現したくて、器を作ります
くりかえし、鳴門にその渦を見に行きますという話を
してくれました


生きるということは、なにかしら、自然からエネルギーをもらい
自分なりの、アウトプットを続けるといっていいのかもしれません


生きるということは、影響しあうこと、といっていいと
感じます


鳴門の渦、というキーワードがでて、すぐ、奥村土牛さんの「鳴門」を
思い出しました
実は、鳴門の渦を見ていないのですが、土牛さんの絵を通じて、その
美しさ、力強さはみていたのですね
画家が、美しいものを、一般の人にガイドするように
有本さんの、うつわは、きっと、その感性から生み出された、エネルギー、
「気」と呼んでもいいかもしれません。見て使う人の気持ちに
きっと、活力を運ぶものじゃないかと、感じました


有本さんの器は、おそらく、基本を守り、時間をかけて作られている
そう感じました
そして、基本を守り、時間をかけてる、有本さんは、うつわ作りの仕事で
自分を活かしてるんだ、と、感じました