運慶の話

先日、私とかみさんがにっこりする、ことがありました
それは、家族ぐるみといっていい、とても親しくしてる人と話していて
そのお嬢さんが、大学で文化財に関する専攻なんだよと、話題になったことです


私とかみさんの、目がピカリンと、光りました


アートを見たりするのが、大好きな私たち。仏像も見るの、好きなのですね
3年ほどまえだったと思います。神奈川県立金沢文庫に、運慶の阿弥陀如来像が
来ていました。その如来様をみてから、我が家には、言ってみれば「運慶ブーム」
がやってきました


伊豆長岡にある願成就院というお寺。鎌倉時代の初代執権、北条時政
建てたといいます。ここに、運慶作の阿弥陀如来像があります
この如来様はおすすめです。東京、横浜からもそんなに遠くない
もちろん、日帰りだってできます。ぜひ見ていただきたい


この如来様、運慶の若き日の作品だと聞きました。
当時の新興勢力である、北条氏に請われて、うでをふるったということ
新しい世の中ができてくるという、そういうエネルギーのある
いろんなものを、感じて、運慶は作ったのではないでしょうか


実際、仏像をみてみると、やさしさと、引き締まった強さというか
そういうものを、あわせもっているのでは、と感じました
母性と父性をもってるといってもいいと思います


ときには、悩み多き人をやさしく導く
すべてをうけいれて、ふところに入れてくれる感覚といったらいいでしょうか


またときには、冷静に深いまなざしで、「生きる」ということは
厳しいことを、伴うということを思い出させてくれる。そういう感覚かな


見ている人の心の様子により、母性をもっていやしたり、父性を持って
奮い立たせてくれる。


ひとりの人間が、母性と父性をあわせもつなんてことは、もうやっぱり
無理かなと思います。でもその一方、生き方としてそれから
大事な人への接し方として、ときには癒し、ときには奮い立たせるような
強さを、伝える、そんなこと、あこがれるし、目指したいですね