寺の静寂

鎌倉にときどき、お寺の静寂を求めて、歩きにいきます
鎌倉は寺が多いです


浄妙寺という、駅からはだいぶ離れた、場所にあるお寺が
なかなか、最近とてもよくて、2度3度と訪れます
明るいたたずまいがあります
鎌倉の寺は、谷(やつ)と呼ばれる、山を背負った形で
建ってるのが基本と思います
この谷の構造にもよるのでしょうが、外の街の騒音を
すいこみ、静かなこと
もちろん、方角の向きにもよるのですが、境内はとても
明るいことが多いです


浄妙寺には、古い洋館をレストランにした建物があって
そのレストランが、人気です
石釜で焼いたパンがおいしいと言われる、レストラン
その洋館のたたずまい、古さが、なつかしさ、あたたかさを
感じさせてくれて、なかなかいいです


テラスで食事をできるのも、魅力です
鎌倉の多くの寺がそうのように、境内には、花が咲く、植物が
多く植えられています。
お寺に洋館は、合わない?ように思う人が多いと
思うのですが、古いという、同じ色彩に染まり
その洋館は、お寺のなかで、ずっしりとした存在感があり
その場所に行った人を包みます


参拝した人を包むという意味で言いますと
薬師三尊像が見事に安置されている、二階堂の覚園寺
浮かびます


京都のお寺とか、奈良の大寺で、本堂のなかに
存在感のある、三尊像をみたというのは、修学旅行ほかで
覚えがあるかたが多いと思います


実際、鎌倉にも、資料ではそうした三尊像を残した
という記録はあるようですが、実存してるのは、きわめて
少ないのです


覚園寺は貴重な存在です
参拝したときに、御住職と思われるかたから、この薬師如来像は
誰の作品ですか?と聞いてみた。即座に「チョウユ」ですという
答えがありました
でも、ぐぐっても、チョウユさん、でてこない
いつかきちんと調べてみたいと思います


三尊像つながりでいうと、運慶作といわれる
伊豆長岡にある、願成就寺の、阿弥陀如来の三尊像が
とても、姿としては、いいと思っています


奈良の、東大寺金剛力士像など、教科書にでてくる
運慶の作はどちらかといえば、晩年の運慶
これにたいし、この阿弥陀様は若い運慶の作だと
聞きました


鎌倉という、新天地で、新しい気持ち、新しい意気込みで
つくったと思われる、作品。依頼者はそのときの新興勢力の
筆頭といっていい、北条氏だといいます


こうした、「アート」の世界でも、時代が変わるということは
その時代にふさわしい、スターがあらわれ、その時代を彩る
そして、後世にも輝き続けるシンボルを作るのだなと
感じます