研修で生き方を伝える

「研修」でなにかをやっても、実践の場で
役に立たなければ、意味がない
そういう、声があがることが繰り返しあります


ある部分にスポットをあてると、私もそれはあるなと
認めます。ただ、こうも言えます
実践の場で、すぐ、本人が変わる、成果に結びつく
ということが、たとえなくても、学びのきっかけとして
変わるなにかの、ひとつの要素として、本人に残る
ことはありえると。


そういうことを、念頭に「知識」をつけるということが
メインではなく、考え方、学び方であり、そのための
姿勢、ひいては生き方を学ぶという方向を考えます


学び方という点に、こだわりをもっています
実は、結構な割合の人は、学び方について知らない
学びの良さ、大事さを、おろそかにしてるということが
どうもありそうなのです


話し合いで気づくということを、社内でここ数年
繰り返し話します。いい話し合いをすれば、いい気づきがあって
どういう姿勢で仕事していくか、ということの、ポイントが
でてくると思っています
いい話し合いは、いいやりとり、ということも言えます
心理学で、人とやりとりすることで、人が自分のなかの要求が
満たされ、レベルをあげることができる、という事例が
あがっています


研修自体から少し離れますが、いい生き方、いい仕事へのスタンス
こうしたことへの、アンテナをはる、ということが大事です
自分が感じてる、いい生き方を、繰り返しアップデート
するような情報にふれて、なにがいい生き方なのか、考え続ける
そういうことをしてると、生き方を洗練させる、レベルを
あげるということに、貪欲になります


はたして、研修のなかで、いい話し合いになりつつあるときの
その兆候を見逃さない、そういうことも、とっても大事な
ことのように思います。そのためには観察であり、やっぱり
いい話し合いを何度もしてる、ということが大事になります


河合隼雄先生は、生身の人間に会うことに加えて、小説であり
映像のメディアも言えてるかもしれないですが、生き方の見本と
なるもの、自分と違う感覚を持った人の考え方、感性といったことを
知る、教科書となるものにふれなさいと、教えてくれます


50代になって、思うのは、感情の制御をもっとうまくなりたい
ということです。なにも「抑制」するばかりがいいわけではない
自分でコントロールするなかで、時には叱咤し、ときには
ふんわり、受け止め、自在に相手とのやりとりをいいものにしたいと
思うのです。
生き方、それは、人間が集まれば、その人間の数だけ、ちがうものが
でてきます。いいえ同じ人間のなかにだって、相反した考え、感情が
うずまくなんてことは、珍しくありません


だから、面白いのです。だから、人ともっと深く、やりとりをして
人ともっと深く、絆を感じながら、前に進むことが大事だと思うのです