東山魁夷

川端康成との、交流を綴った本を読んで
その、お互いを認め合い、高め続けたという
イメージを追うと、その高さ、にあこがれます


いっしょに信州を旅したという井上靖は、二人は
ずっと「美」について、語り合ってる。ずっと止まることなく
といった、記述を残しています
その三人が行ったという、長峰山はもう3回か4回、行きました
はじめていったときは、東山、川端、井上の足跡がある
なんてことは知らずに、信州好きな自分たちで選らんでいったのです


前回、去年だったか、登ったときは、はたして、東山魁夷
川端康成と、どんな会話をしたのかと、少し想像しながら
歩きました


はじめて、川端康成の自宅を訪ねた、東山魁夷に浦上玉堂の
《凍雲篩雪図》(国宝)や、池大雅与謝蕪村が競作した
《十便十宜図》(国宝)を見せて、もてなしたということが
残っています


初対面の、画家に、自分の大切にしてる、絵を見せる気持ち


うれしさもあるのでしょうが、その人柄を信頼する
態度。それに応える態度。こうした高さが素晴らしいと
感じます


川端の著作の挿絵を担当したりして、川端と東山は交流を
深めたと聞きます。また、東山がヨーロッパを旅した後の
回顧展、図録の序文を書くのに、ヨーロッパの絵を見せた
東山の訪問のあと、わざわざ、回顧展ゆえ、ヨーロッパの
絵の印象が強すぎるのも、よくないと思って、以前の絵を
美術館に見に行ったということも、手紙に残っています
そのときの、道の表現がとても、よかった。


尊敬はもちろん、なんというか、人間と人間の絆の
素晴らしさ。おそらくは一定の緊張感もありながら
前に進めようという、前向きな気持ちもある、いいやりとりが
できる、間柄。
そんなふうな、高い、人間同士のやりとりをできる、そういう人と
おつきあいがしたいと、思いました