老いるということ、は、チャンスになる

老いた猟師


この対象の人は確かに老いている、だけど
血が通ったというか、いきいきとした生き方が
できてる、そんなふうな想像をしたのです


「おかえり、美しき明治」 府中市美術館
冒頭の絵は、笠木治郎吉のもの
写実的な絵、そして、なにより、その対象の
生業もふくめ、いきいきと、生きてるんだなという
ことが、伝わってくる絵


ずいぶん、前、そうした、生きた、庶民の姿を描くのが
日本人は苦手なのではないかという、解説を読んだことが
あります
いいえ、この絵こそ、そうではない、と見えてくる
そして、一瞬にして、老いてなお、いきいきと
いきるということのヒントをもらったと思いました


老いてなお、いきいきと、生きるということは
おそらくは、発見があることじゃないか
この老いた猟師は現役で、絵のなかでも道具を
直してるという、仕事をしてることが見えます
発見があるというのは、たとえば、仕事にしても
おそらくは、そのころだから、大家族で住んでいて
そうした、家族に対しても、日々、発見があり
脳のなかの、いろんなことが、活性化されてるそういう
ことがあるんじゃないか、と思いました


猟師の仕事でいえば、道具を扱うそうした、知識
道、つまり地図を読むということ、天候を読むということ
さらには、獲物がどういう生態をして、どうするか
見通しをもつということ


大家族に積極的にかかわっていけば、子供や孫のことの
ニュースが日々ある、ということ


獲物を食べるということがあれば、ジビエ料理の知識
売りにいくのであれば、マーケットとの対話。


いつもの、拡大解釈をするとすれば、老いていき
なるほど、20代、30代とたとえば、筋肉ということでは
同じようにはできない。けど、前から気が付いてること
たとえば、自己抑制。自分が前にでるのを、おさえて、
誰かをステージの真ん中にすえて、それを後押しする
そういうことを、してる自分に、満足できるような心構え
これは、やっぱり、40代後半とか、50代それ以上の
ポジションだからできる、と見えます


もうひとつ、この絵から、ヒントをもらった
いいこと。それはやっぱりコーディネータへのアプローチ
でしょうか?
なかなか、人間って経験しないと、腑に落ちないということが
ありそう。なら経験豊富な自分たちが、いろんな場面から
でてくる、チャンス、リスク、そして、そうじゃない
日常で、なにをするのがいいのかということに、気づいていく
ということ。これができるのも、経験が豊かな人だからと
言えないか?
また、まさにいい経験をしようとしてる、若い人の心に
寄り添うということが、うまくできるということも
言えないか?


絵からのヒント、活かしてみたいです