年齢

ステマーズの入社したのは、20代の後半
そのとき、先代社長は、いまの自分の年齢くらいでしょう
30歳ほどの、年齢差がありました


その年齢差、入社したてのころは、少し恨めしく思ったり
したことを、思い出します。つまり世代がちがって、
伝わるかなということが、伝わらない・・・


ところが、実はその伝わらないは、年齢差というより
立場の差が、なせることだと、後で気が付くのです


また、年齢差があるということが、実はよかったのだと
思う出来事がありました


陶芸の世界で、民藝という言葉を生み出した人たち
河井寛次郎だったり、バーナード・リーチ、について
それこそ、年齢差は、親子ほどある、山陰だったり
丹波の窯元の若い人を指導したという、話を聞いたことが
あります


原田マハ」の小説の話ですが、バーナード・リーチ
見守るということで、指導した。つまり、具体的にこうしなさい
とは言わない。のですよと。


長谷川等伯の生涯で、直木賞をとった、安部龍太郎
ストーリィのなかで、自分の息子が、まさに画家としての
自分自身のなにかをつかむ、そういうときに、どんなアドバイス
なり助けたりができるのか?というとき、できないのだよと
言っています


芸術を志すものが、なにかつかもうとするときに
ああしなさい、こうしなさい、っていえるものでしょうか?


ごく最近、小倉遊亀という女流画家が、話す映像を見ました
そのなかで、小倉は、安田 靫彦という先生(画家)に師事して
いたとき、言われたことがありますと、紹介します
「あなたの絵は、型ができてしまってる。新たな境地を
開くには、その型をやぶらなければならない」
「型をやぶるには、描いたことのない、ものを描きなさい。
使ったことのない、絵の具を使いなさい、使ったことのない
筆を使いなさい」と言われた・・・


こうした、ことは、見守るうえで、必要な助言かもしれません
だけど、こうしたらいいよなんて、安易に言えるものではない
まさに、生きることそのものが、描くことともいえるのですから


もとにもどって、年齢差
年齢差があるから、見守るってできるようにも思います
年齢が近く、いろんな意味で立場も近い人だと、お互い影響しあう
いい意味もでるかもしれないですが、見守ってるということは
難しくなるようにも、思います


想像力を働かせ、見守る
あいつは、きっと壁を乗り越えてくるだろうと、待つ


見守って、待つ
その態度、その忍耐を身に着けたいですね