技術者として

私が、IT業界に入ったのは、1991年です。まだインターネットなんて
全然、世の中にひろがってなくて(ご存じかと思いますが、一部としては
存在していたりするのですが)いまとは、結構ちがいもあります
だけど、似てるなとおもうこともあります。ひとつには
技術者の気持ちでしょうかね


技術者というのは、自分の「ウデ」で生きてるのですね
そのウデこそが、自分の存在証明と思っていたいのです
そうしたことは、とても似てる。たかだか30年やそこらでは
人間の心のなかの、動き方といったらいいか、そんなに
ぐるっと変わるのではないとも、思います


私は昭和の時代に生まれて、育ちました
物質的に、という意味では、いまよりずっと貧しかったと
いっていいと思います
だけど、精神的だとか、生き方といったところでははたして?
どうなのかと思ったりします
実は昭和のほうが、豊かだった面がありそうとも、思います
ひとつには、少なくとも10代だったり、20代でこれから
社会にでようという人は、自分たちがこれから豊かになっていく
そういう気持ちでいられたとも、思います
豊か、経済的、物質的にですね
そう信じられた(根拠はうすいかもしれない)ことが、かなり
精神面にも、いいものがあったと思うのです


そういうなか、技術者として、生きるということ
いま物質的には豊かになって、だけど、気持ち、精神面でいうと
ちょっと、あやしくなっていて、そこで、技術者として
生きるということ


どうも、技術者として生きることの、いろんな職業で比較した
ときの、希少性だとかそういった、大事にしてもらえる局面は
ふえてるとも言えそうです。一方、だからこそ、力をもってるから
こそ、謙虚なことが大事だと、理解、またその理解にもとづき
行動する人、というのが減ってるとも見えてきます


技術者として、生きるということ
まず第一に、社会人として、いいなということを、ぜひ兼ね備えて
いてほしいと思います。いっしょに仕事して関わる人が
この人と、ずっと仕事したい、いったんわかれても、また
あの人と仕事したいと、思ってもらえる行動をとってほしいと
思います


そのためには、やっぱり、相手の立場を尊重する態度という
のが、第一に必用だと感じます


生きていれば、いろんなことが起こるものです。人と出会い
人と別れ、また仕事と出会い、仕事を失ったりします
自分がやりたいと思うことを、ずっと追いかけられるということは
とっても大事なことですね
そうしたことが、できる人、やる、行動する人であってほしいと
思います