仕事に興味をもつためには?
時間をかけることだといいます
あるとき訪ねた、陶芸作家の人は、いま息子が
いっしょに仕事するのに、窯を作っています
という話をしてくれ、レンガをさがすところから
はじめますということ。膨大な時間がそこに
かけられているのを、感じました
スローフードといわれます
実際やってるのは、乾燥した豆を一日かけて
もどして、煮てみる。酒粕に、魚をつけてみる
そうしたこと。時間がかかります
効率化という話があって、時間をかけないで
成果をだしなさい、と言われます
だけど、技術者がそういう、態度ですべてを
過ごすと、おそらくは自分がなにをやってるのか
というのを、考えたくなる、そういうタイミングが
くるのだと、そんなふうにも思います
自分は自分です
それは、人から指示されて、要求のあった仕事を
するのも大事です
だけど、自分らしさというのは、探し続けたいもの
対話、と、浮かびます
自分が自分らしく生きるというときに
仲間と対話して、自分がなにをするのかみつけるのです
柳宗悦、バーナード・リーチ、浜田正司、河井寛次郎は
手作りのものの、すばらしさ、美しさを、いいました
手作りでなくても、自分が仕事した、自分がやった
仕事に誇りをもつという、態度、それが
どうしても、技術を志すなら、必要といっていい
いいえ、誇りをもって生きるのは、すべての人の
大切な、生きるそのものに関わる、大きなことだと
思います
価値とは、なにか?
人それぞれだ、とも、言えるのですが
普遍性をもったものということが、存在するのだとも
思うのです
そうしたとき、参考してみたいのが、古典、古典性をもった
ものでしょう
人生の先輩である、古典にでてくる登場人物は
どんないいことを、言ってるか、ひも解いてみる
そういう態度も大事だと、思います
仕事をすることは、ずっとずっとたどると
生きること、そのもの、でしょう