文人にあこがれて

田舎のくらし、農のくらしに、あこがれがあるのは
たとえば、北に住む人が南の土地に、南に住む人が
北の土地にあこがれるのと、似ていて、都会暮らししか
知らない自分に、田舎のあれこれ、農のあるあれこれを
思う、そういう気持ちからくるのだと、思います


だから、都会暮らしを捨てて、でていけるのか?
そういうこととは、ちがうのかもしれません


十八世紀、江戸時代の文人池大雅与謝蕪村が描いたという
十便十宜図がとてもいいなと思えたのは、いつからでしょうか
十便とは
田を耕すに、水を汲むに、洗濯をするに、畑に水をやるに、釣りをするに、

詩を吟ずるに、農を課するに、樵をするに、夜のしたくをするに、眺めるに便な生活であると詠んでいる


とのこと


田舎暮らしのいいところを、あげてるのですね
都会では、なかなかできないこと、なのですね
今でも、それはある、といっていいですね


たとえば、信州に山を眺めにいくのが好きです
だけど、それはあくまでも、旅行者として、好きということに
なりそうです
暮らしてみて、いいとなるのか?わからないですね


眺めるということで、信州とすれば、もう10年以上まえですが
長野県、池田町立美術館にて、山下大五郎という作家に
出会ったのは、ほんとに素晴らしい出会いでした


それまで、好きでみていた景色が、山下大五郎の案内で
ほんとに、美しく、見えだしたといっていいのかも
しれません


画家が、美しい風景を、描いて、その美しさを伝えるというのは
画家、アーティストの大きい役割であり、見る、私たちのほうから
すれば、それを期待して、画家の絵をみるといっていいのでは
ないでしょうか?


「詩」を書くというのも、似てるのかもしれません
なにかを、表現するということでは、絵も詩も近い
ということはありそうです


日本には、和歌という世界があります
和歌は、季節をうたうのが、基本と聞きます
和歌は、いまの田舎、季節を感じられるような
場所があってこそ、生まれる詩といっていいかも
しれません


十八世紀に、活躍した、池大雅与謝蕪村がどんなことを
考え、感じていたのか、知りたくなります。今、イメージ
するとすれば、相当な人気作家といっていいのではないでしょうか


逆に江戸時代というのが、そうした文人が活躍し、地方もいいえ
地方こそ、豊かな文化が花開いた、素晴らしい時代だと
想像すると、楽しくなります