美しい場所に行きたい

去年の夏、長野県、新潟県の県境、妙高山に近いところで
苗名滝という、名瀑をみました
近くでみると、その水量、流れの激しさに圧倒されると
言っていいです
この滝をみて、滝をみることの、よさというのを感じました
よく「マイナスイオンを受け取る」とかでてきますが
理屈もありますが、まず、みていての気持ちよさです


同じ旅路のなかで、泊った宿で教えてもらって
小布施の街から東の山にはいっていったところに
ある、雷滝をみました
この滝は、めずらしく、滝のまさに流れてる、奥を
みてまわれるということで、はじめての体験でした
またその谷は深く、静かで、滝の音だけを楽しむ
ということができます


千住博という画家が、滝を描きます
いつだか、テレビでの番組で、どう描くか
ずいぶん、試行錯誤したと、語っています
その滝を描くというのは、全然別の体験から発想できた
さて、描こうとなって、実際滝をみて、その流れを
ただ、筆を動かしても、イメージ通りにいかない
さて、どうするか?


千住博は、10代の人へという本のなかで、絵というのは
専門家にみせるために描くのではないと、語ります
たとえば、ニューヨークに住んでいて、その住まいの部屋に
食事を届けてくれた、中華料理屋の使用人、その人に
絵をみせて、3つあってどれがいいかと言ってもらったりすると
自分自身がいいと思ってる絵と、驚くほど一致するのだと
いいます


画家が、自分でいいと思える絵を描き続ける
こんなすごいことって、あるでしょうか
いいえ、あたりまえのことを言ってると思いながら
これはすごいことなのだと、気が付くのです


信州、安曇野が大好きになりました
それは、山下大五郎という画家が、安曇野の美しさを
教えてくれたということが、ひとつの大きな、ポイントと
言っていいです。
画家はその風景だったり、対象物の美しさというのを
一般人にガイドする、パイロットになってるといことが
ありますね
これ、画家のひとつの存在意義といっていいこととも
思うのです


山下は、何歳でしょう。1960年代、70年代になって、安曇野
美しさと出会い、描き続けます
そのことが、安曇野という、おおらか、日本らしさを備えた
貴重な景色の美しさを、一般人に伝えるということになった
といっていいのでしょう


美しいこと。上記に書いた、千住博の本のなかで
美という字の、もとは、羊が大きいということだと紹介
しています
例えば、動物にとっての美というのは、生きる力が強い
クジャクの羽が、どこも、こわれたところがなくて
いい感じというのは、見て、生きる力が強いということと
つながってるのだと、説明します


「美」とはなにか
たとえば、滝をみて、感じる、迫力、勢いのすごさといった
ことは、「美」でしょうか


また、美を探しに、信州を旅したくなっています