森沢明夫

森沢明夫の本を読みます


「おいしくて泣くとき」子ども食堂がでてきます
森沢明夫は、なにげない日常を書いて、それでいて
読者を引き込む、ということ。いつのまにか、引き込まれ
その世界で、登場人物に感情移入していますね


こう書いてしまうと、「たいていの小説はそうだよ」とか
思われてしまうかもしれないですが、なにげない日常って
実は結構、難しくないですか


仕事で、ITのプロジェクトの一幕を書いたり、報告したりは
実際多いことなのですが、日常的に起こってることを、実際
その日常にいない人にわかるように、また、伝わるように書くって
結構難しいと思うのです


これはわかってる、という前提がいっぱいあると
思うのですが、その前提はなし、とするわけですよね


森沢氏、そこそこ近い世代と思っています
であれば、子供の気持ちは、自分の体験もあるでしょうが
相当想像で書いてるのですよね。なかなかいいし、そういう
感性を持ってるんだと、こっちも想像すると、なんか
話してみたくなるなーって感想がでます


「エミリの小さい包丁」これ、読んだ直前にテレビ番組で
瀬戸内だったと思います。とれとれの白身の魚を
食べるというシーンにでくわしていました。ゆえに
カサゴとかとれとれのもの、食べたくなりましたねぇ


エミリの・・・では、家族でなのですが、これも日常ある
あってほしいといったらいいか、人とのやりとりが
ていねいで、またほろりとさせたり、安心させたり
また、キューンとなったりで、うれしいです


実際、生きていくのに、こうしたうれしいこともあり
ほろりもあり、キュンもあったりが、ぜひぜひあって
進んでいけるって、思いませんか?


世の中が、効率化、また孤立化、無表情、デジタルな
といったものに、どんどんいっちゃってるって思う時
アナログかもしれないし、不器用かもしれない
だけど、あったかさがある、あ、こういうことに触れていれば
元気でいられるかもしれない、そんな要素を、森沢氏は
だしてくれてると思うのです


確実に、読書のひきだしのひとつに、森沢明夫
というひとつが加わったと思えた、ここ
数週間になりました。こういう感覚があるから
読書は楽しい。親しい人に薦めたいと思える
そんな作品でした


また、ツィッターで森沢氏とつながったのも、楽しいことです
ちょっと森沢作品のつぶやきをしたら、しっかり見ていて
くれたのですね。まめさもあるのでしょうが、デジタル
好きなんだとも、思ったことでした