人とつながる、やり方

absence makes the heart grow fonder
この言葉に出会ったのは、30年まえくらいでしょうか


小川糸の小説
ツバキ屋文具店のシリーズで、主人公の鳩子と、育ての親である祖母が


原田ひ香の小説
母親からの小包はなんでこんなにダサイのか から
離れて暮らしてみてわかる、母親の気持ち


こうした小説を読むと
absence makes the heart grow fonder
これは、ある種古典性をもったというか
家族が家族になるための、あったほうがいいこととも
いえて・・・
実際、リアルに大切な人と別れて、その存在を知る
というのは、ぜひ経験してほしい、大事なことだとも
思えてくるのです


小川糸は、去年のちょうど今頃、NHKの「趣味どき」
という番組で、キッチンを紹介してるシリーズのなかで
知りました
キッチンを知るというのは、その人のあれこれを知るということに
つながっていきますね
たとえば、仕事でつながってる人を小川糸は、自宅に招いて
そこで、打ち解けていくといった内容を放送していました


「効率化」という、なにか、世の中、効率的に動くのが
「一番いい」みたいな風潮が行き過ぎてるように
思えるこの頃。
自宅のキッチンで、作ったものを食べながら
いっしょに時間を過ごすということは、ずいぶん「特別な」
ことといっていいことに、なりつつあるように思います


私自身にしたら、自宅で友人となにかするというのを
しないなんてことは、もったいない、と思っています
親しくなるには、とってもいい、大事なやり方といっていいです
もっとも、だれでも、いつでも、というわけにはいかない
いろいろもありますね


原田ひ香の「母親の・・・」では
母親が再婚して、その再婚相手側の人と打ち解けられない
主人公が、小包をきっかけに、やっと話ができて
人とつながるということを知っていくという、ストーリィが
心を打ちました


離婚、再婚
こうした、現代ではそこらじゅうでみかけるようになった
といっていい、家族のいろいろ
当人は、当然事情あってのことでしょうけど
子どもがいたら、やっぱり普通にしているというのはしんどい
のでしょう


今、家族ということが、とても大事だといいながら
うまく機能しない、家族自体の存在が危ういといっていい
そんな世の中だと、いえそうです
人とつながるって、大事
だけど、そのつながり方といったことを、家族を通して知る
ということが、うすくなってる、さて、どうしたらいいか
これから、たぐりよせ、生き方としてさがしていくことが、求められますね