型をやぶる

小倉遊亀は、安田靫彦から
「あなたの絵は型ができてる。一度その型をこわしなさい
そのためには、描いたことのない、画題を選びなさい
使ったことのない筆を使い、使ったことのない色を使いなさい」
そういう指導があったと、高崎タワー美術館で、解説を見ました


このことは、画家ということだけでない
おそらくは、仕事をするだとか、生き方といったことにも
通じる、いい教えだと、直観しました


生きていくためにといっていいでしょう
あるやり方、型といったことを、なぞってやっていく
ということを、人間はやりがちだと思います
なにかしらの成功体験ということに、ひきづられて
そのとおりやろうとするということが、ありそうです


このこと、型をやぶっていくということを
本当にやろうとすると、結構しんどいということが
想像できます
ANAの教え方」という本から、代行するという
やり方が気になりました
誰かのやってることを、代行する
これ、「学び」といったことは、大変いいやり方だといえると
思います
代行される側、すでにある役割ができてる人が
主導して教えていくということになると、よくいうところの
暗黙知といった、やることを、言葉にして、相手にわかるように
していかなければなりませんね


このことが頭にあるとき、あるドイツの企業の管理職
二人でワークシェアリングするという、場面をテレビで
見ました。「管理職」こそ、やっかいですね。ワークシェアリングなんて
難しいだろうと、思うと、いいえしっかりやっていて
それも一人でやるよりも、いい効果があるというのですね
ひとつには、ワークシェアして1週間をわけて、引継ぎしたりするのです
もちろん、それだけ工数はふえるともいえるのですが、相談しあい
また二人がそれぞれ別の専門分野で、知識、やり方をもってる
ということでいい教えあうということが生まれて、結果いい効果が
あるというのですね


型をやぶるということ
やり方といっていい、そのものを見直すということ
大事なことに、思えています


じゃあ、自分は型をやぶるって、なにをするんだと
自問自答します
人を教えるというとき、いままでのやり方を変えてみる・・・
変えることが目的というのは、これまたおかしな話とも
思えてきます


話し合いをする
話し合いから気づく
このやり方は、普遍的だなと思っています
ですから、その導入を変えてみるとかになりますか?


いろんな本に、人とどうコミュニケーションをとるかといった
ことを、読んでみます
人間は根源的に、自分のことを伝えたい
こういう記述が目につきます
そのことを、忘れて、なにかしてるということが、ずいぶんある
そのように思います
こうした、普遍的なポイントといったことを、はずさない
型をやぶる、は、どこにあるのでしょうね